京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 学生ブログ 「美山かやぶきの里」「日下部住宅」を見学して ライフデザイン学科2年 Y.H

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「美山かやぶきの里」「日下部住宅」を見学して ライフデザイン学科2年 Y.H

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5月14日(土)「ライフデザイン特論Ⅰ」の授業で、美山町の「かやぶきの里」と「日下部住宅」の学外見学に行ってきました。


miyama_3ススキなどを使って作られたかやぶき屋根は厚さ50センチもあり、雨が降っても1番下にしみこむことはないそうです。昔、屋内で火を焚いていた頃は防虫効果があったそうですが、時代が進み、電気を使って生活することになった今、かやぶき屋根は20年ほどで新しく作り変えないといけないということでした。そのお金は国から援助されているとのことです。




miyama_2また屋根の三角形の部分のことを破風(はふ)といい、それぞれの家の家紋が示されていて、見比べるのが楽しかったです。また、写真のように山側を向いている屋根には湿気を含む風が吹くためコケが生え、反対側にはあまり見られませんでした。「かやぶきの里」は自然豊かで、この日は天気もよく田舎の透き通った空気を味わうこともできました。




miyama_4次に、授業内で図面を書いた「日下部住宅」にも見学に行きました。実際に図面を書いた家の中に入り、部屋を見渡すのは不思議な気持ちでした。客間は天井が高いことや、身分の高い人が住んでいたことなど、部屋の作りや置いてあるものから推察できることがおもしろかったです。“流し”は“水槽”に溜めた水をそのまま家の外に流して、自然にかえすという無駄のない自然にやさしい作りになっていて、昔の人の知恵や工夫を感じることができました。



また、日下部住宅は壁になっている部分が少なく、ほとんどがふすまや柱で支えている状態です。あんなに分厚いかやぶきの屋根が乗っているにもかかわらず、支えられていることに驚きました。壁が少ないことで風通しはよく、日差しが強い日でしたが、家の中に入るとひんやりと感じるほどでした。かやぶき屋根の民家はとても居心地がよく、心落ち着く空間でした。自然を感じることができ、勉強にもなりました。とてもいい体験ができたと思います。


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先生のコメント

石橋先生

重要伝統的建造群保存地区に指定されており、国の補助を得て住み続けることによって、かやぶきの民家と暮らしを後世に伝えるものです。美山民俗資料館では、当時の住まいと暮らしがよくわかります。衣食住、農作業などあらゆる道具が保存・展示されています。

わずか50年ほど前まで、普通に見られたものが急速に姿を消していっています。見学した学生たちは、日本の昔の姿を目の当たりにして、感慨(かんがい)深い思いに浸ったことでしょう。