京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 学生ブログ 「地域連携実践演習Ⅰ」を受講して② 和田さんのお宅に民泊しました ライフデザイン学科1年 M.Y

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「地域連携実践演習Ⅰ」を受講して② 和田さんのお宅に民泊しました ライフデザイン学科1年 M.Y

minpaku2016_3_18月26日(金)~28日(日)実際に高知県嶺北地域に行ってみて、まず感じたことは、どこに目を向けても緑で、トトロに出てきそうな自然あふれる風景に心奪われました。こんなにキレイな棚田もテレビでしか目にしたことなかったし、川も底までなんの濁りもなく透き通っていて、小さな魚もたくさん元気に泳ぎまわっていました。なかなか普段の生活の中で自然に触れることがないので、本当に感動しました。



私が泊めていただいた和田さんのお宅は山の上にあり、車で向かいました。途中、車内から見た景色でも十分キレイでしたが、山の上から見える景色は今まで見た景色の中でダントツに美しく、たくさんの棚田があって写真では伝えきれないすばらしい景色でした。

和田さんのお宅に着いて挨拶をした後、お手製のトマトジュースをいただきましたが、それがまたおいしい!私はトマトジュースが好きで、家でもよく飲んでいますが、今までで1番おいしかったです。トマトジュースを飲み終わり、初めの作業はカボチャドーナツ作りで、約140個分のドーナツの材料はびっくりするぐらい多くて、混ぜるのも粉を振るうのも一苦労でした。でも生地ができあがったときの達成感はかなりのものでした。

作業をしているうちに周りは暗くなり、夜ご飯の時間になっていました。和田さんの畑で育てられた野菜はおいしくて、玉ねぎは生でも甘くてお箸が止まらないほどで、食卓に並ぶどの料理を食べても格別においしかったです。ご飯を食べてからお風呂に入りましたが、人生初の五右衛門風呂で温かみに疲れも取れ、上がってからもずっとポカポカしていました。

昔ながらでいうと、トイレは汲み取り式で、最初は少し抵抗がありました。夕方部屋の電気をつけたまま窓全開にしてしまい、かなりの数の虫が入ってきて見たこともないような大きくて枯葉みたいな形の虫やコオロギを部屋に呼び込んでしまってパニック状態で、和田さんに何回も助けてもらいました(笑)。


minpaku2016_3_2朝起きて朝食を食べ、犬の散歩に行きました。みんなで大自然の中を散歩だなんて「老後の理想だな~」と思いつつ、朝のゆったりとした時間の流れを楽しみました。






2日目からは、農作業を中心に行いました。ニンニクを大きさによって仕分けする作業では、大きいかけらのものは次もいいニンニクを育てるための種にし、比較的小さいものは販売するそうです。3人で作業するのも大変なのに、他にも野菜の世話などこなしていると思うと、尊敬の一言に尽きます。収穫した野菜を拭いて大きさによって分けたり、重さを測って分け袋詰めをするのですが、1つ1つすべて手作業ですることがどれだけ大変か、身をもって知りました。これを毎日、季節関係なく休みなくやり続ける苦労を考えると、農家さんに感謝しないといけないと思いました。

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水道水ではなく、山から引いてきた天然の水を使って作る野菜や食事、食後のコーヒーは格別でした。先輩が初めは「コーヒー飲めない」と言っておられたが、1口飲んで「おいしい!」と。(笑)やっぱり水がいいと全然違い、おいしいのだなと思った。本当においしかったから、また飲みたいです。

minpaku2016_3_5この授業を受講して、本当に良かったと思いました。民泊を通して、その地域の人との繋がりや農業体験、普段できないことや、知らなかったこと、たくさんのいい経験をこれからに役立てたいです。皆さん本当に優しくて、また行きたいと思ったし、高知県嶺北地域の良さをもっと広めていきたいと思いました。

先生のコメント

今回お世話になりました 和田農園 和田 計美(わだ かずみ)さん からコメントをいただきました。

虫がいる環境を大切にして農業を営んでいる我家に、虫が苦手なかわいい女子大学生3名が民泊しました。1日目、五右衛門風呂に驚き、コオロギや蚊に大騒動し、野菜中心のほとんど自給自足の食生活に自宅では目にかからない惣菜だと目をみはり、ちょっぴり農業について主人の座学に夜更かしをした1日でした。2日目、キャベツの苗の鉢上げ、ニンニクを大きさによって分ける作業をし、午後は、希望のカボチャドーナツを揚げて大喜びでした。3日目、出荷用野菜の袋詰め作業でしたが、この作業は大人気でした。この時期、我家では1年でもっとも忙しい時期、学生さんたちには「あれして、これして」と農作業の手伝いをお願いした2日間だったと思うのですが、もう少し話し相手をしてあげたかったと悔やんでいます。

食事は、ほとんど家で採れた夏野菜をふんだんに使ったメニューばかりでしたが、とても喜んで食べてくれました。中でも、切り干し大根の佃煮は大好評で、作業の合間に作って持ち帰るほどでした。1日目の虫騒動のとき、主人から「あなたたちは虫も住めないような環境で暮らしているのか」と言われ少しシュンとなっていた彼女たちでしたが、帰るときには、「もう慣れました」の一言。「また遊びに来ます」、「ごはんとってもおいしかったです」そう言って車に乗る彼女たちの後姿は、最初に比べたくましくもあり、受け入れ側にとってはうれしい言葉でした。

70歳と67歳の2人の生活に、爽やかな都会の風が吹いた2日間でした。寄せ書きもありがとうございました。機会があれば、ぜひまたお越しくださいね。