相関分析1

 相関分析とは、2変数間の関係を数値で記述する分析方法です。
 大別すると間隔尺度比率尺度のデータに対して行うピアソンの積率相関分析と、順序尺度のデータに対して行うスピアマンの順位相関分析の2つがあります。

ピアソンの積率相関

参考資料:相関係数の数式

 2変数間に、どの程度、直線的な関係があるかを数値で表す分析です。
 変数の値が大きいほど、変数の値も大きい場合を正の相関関係といいます。
 変数の値が大きいほど、変数の値が小さい場合を負の相関関係といいます。
 変数の値と、変数の値の間に直線関係が成立しない場合を無相関といいます。

相関係数の強さ −1≦ r ≦1

r 意味 表現方法
0 相関なし まったく相関はみられなかった。
0<| r |≦0.2 ほとんど相関なし ほとんど相関がみられなかった。
0.2<| r |≦0.4 低い相関あり 低い正(負)の相関が認められた。
0.4<| r |≦0.7 相関あり 正(負)の相関が認められた。
0.7<| r |<1.0 高い相関あり 高い正(負)の相関が認められた。
1.0 または-1.0 完全な相関 完全な正(負)の相関が認められた。

相関分析の有意性の検定:無相関検定

 SPSSの相関分析では、帰無仮説(2変数間は無相関である)の有意性の検定ができます。
 有意確率(両側)が5%未満の場合、帰無仮説は棄却されます(2変数間に相関がある)。
 ただし、無相関検定は2変数間の関連性の有無を検討しているだけです。2変数間の関連性の強さの程度は、相関係数の値で判断してください。


 

仮説1:1ヵ月の収入と支出の間には関連がある

 帰無仮説:1ヵ月の収入と支出の間には関連がない

 使用するデータ:data1

 

例題1:1ヶ月の収入と支出の相関係数を出力しましょう。

操作手順

1.「分析」-「相関」-「2変量」をクリックして表示される「2変量の相関分析」ダイアログボックスの [変数]にQ4Q5を移動します。

2.[相関係数]の[Pearson]のチェックボックスをクリックしてチェックをつけ、次に[有意差検定]の[両側]のチェックボタンをクリックしてチェックをつけ、最後に[有意な相関係数に星印を付ける]のチェックボックスをクリックしてチェックをつけ、[OK]ボタンをクリックします。

 

結果の読み方

1.「相関係数」の「1ヶ月の支出は?(単位:万円)」の行と「1ヶ月の収入は?(単位:万円)」の列が交わるセルの数字を読み取ります。この例では、Pearsonの 相関係数rが.747、有意確率が.000と読み取れます。

2.この例では.000<.001ですから0.1%水準で有意であるとみなせます。

3.有意であったので、相関係数から相関の強さを読み取ります。この例では0.7<| r =.747 |<1.0ですから、高い正の相関があるとみなせます。

 この例では、「1ヶ月の収入」が多い人ほど「1ヶ月の支出」も多く、一方が少ない人ほど他方も少ないという、正の相関が非常に高いレベルで認められると解釈できます。

レポート記述例

 収入と支出の関係を見るために、相関分析を行った。その結果、1ヶ月の収入と支出の間には、高い正の相関が認められた ( r = .747, p < .001)。

注:rは相関係数のことです。p(probability)は確率で、p<.05は5%水準で有意であることを示します。ちなみに1%水準で有意 であった場合は「p<.01」、0.1%水準で有意であった場合は「p<.001」と表します。 有意でなかったときは、n.s.(not significant)と表示します。つまり有意水準は、「n.s.」「p<.05」「p<.01」「p<.001」の4種類しか記述しません。