2014.09.24

茶道部が台湾の2都市で点前を披露、国際交流・文化交流を行いました

8月29日(金)~9月2日(火)、本学茶道部が台南市・台北市を訪問、茶会を通しての文化交流と、台北市の大学との国際交流を行いました。
茶道部が台湾を訪問し交流会を行うのは今年で2回目となります。今回の交流も、一昨年同様に本学にご縁のある在京企業代表者からの声掛けによるもので、茶文化に造詣の深い台湾で日本の学生による文化交流の場を再び設けたいとの呼びかけにより実施したものです。本学からは4名(看護学科・健康栄養学科)の部員が参加し、ご指導いただいている茶道裏千家の講師、国際交流センター職員が引率しました。

最初の訪問先、台南市では台南第一高級中學小禮堂にて御茶会を催しました。
台南第一高級中學は、日本での高等学校に類するもので、国立の進学校です。日本統治時代、日本語習熟度の高い台湾人を教育する目的で設立された台南州立台南第二中學校の跡地が現在の台南一中にあたります。敷地内には芸術的なオブジェが所々に配置され、道を挟んで大きな体育館やプール、運動場などがある非常に広い緑豊かな学校です。
お茶会を催した小禮堂は、臺南市定古蹟に指定されているだけあり、モダンな佇まいながら歴史を感じさせる独特な雰囲気漂う空間でした。

そのような由緒ある場所でのお茶会は午前、午後の二部に分けて開催され、台北市にある私立東呉大学の茶道教室の方々にもお運びなどお手伝いをいただきました。
お客さまには、台南第一高級中學校長先生、台南市茶藝促進会理事長、臺南市台日友好交流会理事長、池坊華道高雄支部長などさまざまな方をお迎えし、他、参加を希望された一般のお客さまも合わせ、総勢104名ほどの皆さまにお茶会をお楽しみいただきました。合間の休憩時間には、日本語を学ぶ台南の大学生の皆さんと本学学生が昼食をともにし、交流をもつ場面もみられました。
お茶会終了後には、台南第一高級中學の校長先生自ら中學の施設内に設けられた博物館さながらの史料館をご案内いただき、日本との関わりが垣間みられる展示物などの詳細を伺いながら見学をしました。

台北市では、国政の中枢「総統府」内を台北市の私立東呉大学の教授の案内により、厳重な警戒のもとに特別に見学させていただき、台湾の歴史や文化、日本との関係などをご説明いただき、学生にとっても台湾についての理解を深めることができた貴重な時間となりました。また、台北の輔仁大学の学生さんが歓迎してくださり、彼女らの案内のもとに、「三国志」の名将である関羽を祀る行天宮などを訪れ交流を深めました。

台北市のお茶会では、台南のお茶会にもお手伝いにきていただいた私立東呉大学の茶道教室の皆さんを含め交互にお点前を行いました。会場となったのは、ラーニングコモンズ・ギャラリーを併設する多目的ホールステージにしつらえられた茶室です。本学の茶道部講師の先生がお花を生ける様子から、参加された台湾の受講生の皆さんが熱心に見学されており、日本の茶道に対する情熱が感じられました。

お点前終了後には大学関係者のお客さまからの質問を受け、これまで学んできたことから明確にお答えすることができました。
引き続き、東呉大学の茶道教室の皆さんが着物や袴姿にてお点前をしてくださいましたが、とても美しい作法で丁寧に入れていただいたお茶に、学生共々感動いたしました。
東呉大学の皆さんに、懇親会も開いていただき、英語、漢字筆談、日本語を駆使しながら楽しくコミュニケーションをとることができました。

今回訪れた台南市、台北市ともに日本とのゆかり深い場所を訪ねることができ、現地での案内を受けながら自分の目で見て回ることにより、台湾と日本の歴史的背景を学ぶことができました。
また、日本の伝統文化である「茶道」、そしてそのおもてなしの心をご紹介することができたと同時に、台湾の方々の日本文化を吸収しようとする情熱も感じることができました。
お茶会にご協力、お手伝いくださった皆さまや、お客さま、現地大学生の皆さまの好意的なご対応も肌で感じ、大変貴重な文化・国際交流を体験することができました。
一昨年に引き続きましてこのような機会をいただけましたことに深く感謝するとともに、今回参加した部員の皆さんが、この体験を忘れずに今後に活かしてくれることを期待します。