2015.03.13

「東日本大震災追悼コンサート―明日への光―」を開催しました

東日本大震災から4年を迎えた3月11日、本学徳風館小講堂にて「東日本大震災追悼コンサート―明日への光―」を開催しました。

本学では、岩手県石巻市の実家へ帰省中、大震災に遭遇し犠牲となった学生1名の他、被災地出身の在学生や卒業生も多く在籍しています。また、1995年に発生した阪神・淡路大震災を幼少期に家族とともに体験し、震災の恐ろしさを目の当たりにした学生も多く、学生たちは震災を身近なものとして感じ、深く考え、「今、自分たちにできることを行動に移したい」と思うようになりました。

このコンサートは、そんな学生たちの『想い』を『行動』に移すため、学生会中央委員会(kokora)、吹奏楽部、京炎そでふれ!華羅紅(からくれない)、箏曲部などのクラブ・サークルに所属する学生有志が中心となり、「このコンサートが明日への第一歩をふみ出す希望の光となるように」との願いを込め、企画・開催をしたものです。

当日は、1部「記録」2011年→2015年、2部「記憶」私たちにできることの2部構成で、冒頭に、本学在学中に東日本大震災の犠牲になった学生をはじめ、この震災により犠牲となられたすべての方々に対し哀悼の意を表すべく、黙祷をささげました。
その後、阿部学園長からの挨拶では、当時の様子を振り返るとともに、被災地を訪れた際に震災で犠牲となった学生のご家族を訪ねた時のエピソードの中で、ご家族がおっしゃった「私だけが不幸なのではない。近所には、家族全員を亡くされた方もいる。今こうして、生かせてもらっているだけでありがたいことです」という言葉を紹介し、「今、私たちがいかに幸せな生活を送らせてもらっているのか、改めて確認し感謝するとともに、あの日のことを思い出し周りの人々と支え合って生きていることを再度認識しなければならない」と結びました。

1部「記録」2011年→2015年では、本学心理学科の徳田仁子教授から、東日本大震災被災者心のケア(ボランティアカウンセリング)活動として、2012 年 3 月から5 回にわたり、本学人間関係学研究科(現:心理学研究科)の大学院生が現地へ赴き、石巻市教育委員会のご紹介で行っているNPO法人”からころステーション”の被災者支援活動について、紹介するとともに、現地の写真をもとに被災地の状況についての説明を行いました。

2部「記憶」では、私たちにできることとして、箏曲部が「菊花繚乱」、吹奏楽部が「花になれ」「上を向いて歩こう」「負けないで」を演奏し、京炎そでふれ!華羅紅も演舞を披露しました。

最後に、代表の学生が「4年間の大学生活で伝えることの大切さを学んだ。大変な思いをしている人を救えるのは人である。今、私たちは生きていて、想いを伝えることができるのだから、今後も震災のことや自分の想いを伝え続けていきたい」と話し、ご来場いただいた方々とともに、東日本大震災の復興支援ソング「花は咲く」を合唱しました。

本学では引き続き、大学院生の行う東日本大震災被災者心のケア(ボランティアカウンセリング)活動や、学生たちの自主的な取り組みを、教職員が総合的に支援し、おもいやりの心を持った学生の育成に努めてまいります。