京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 我が家のアニマル・セラピー(3)

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教員コラム

我が家のアニマル・セラピー(3)

愛犬ソラは頭がいいと思う。完全な親ばかだといわれるかもしれないが、犬なので許していただこう!

世の中には賢い犬がたくさんいる。でも私が「ソラは賢い」と感じるのは自分で考える犬だからである。家族に言わせるとソラは自分勝手というけれど、いつでも人の心を見て動いているように思う。例えば、番犬なので家に誰かが来るとワンワンと吠えるが、「どうぞ上がって」というとお客さんだとわかるのか?!その後は決して吠えない。何回か来たことがある人に対してはむしろ喜んで対応するし、スリッパを持ってきて早く上がれと促す。お客のほうもソラがかわいいのか?犬用おやつをわざわざ買ってきてくださる方もいる。その緩急の付け所が実にうまい。

また、人を観察していろいろなことを判断する。例えば、私は散歩するときの服装を決めている。1階でうろうろしていてもそれに着替えない限り散歩はないな!と判断しているが、着替えたらソラもちゃっかり散歩体制に入る。たまに寝不足で朝の散歩がきついとき「しんどいな~」って手抜き散歩をすると、さっさと用を済ませて帰ろうという!私が気乗りしていないので、それと付き合っているのもめんどくさいといわんばかりである。完全に読まれている。

そんなソラは、今私とのゲームに夢中である。最初、余ったペットボトルにぐしゃっとしわを寄せて、そこにドッグフードを入れて転がしておいた。どうするのだろう?とみていると、クンクンと飲み口から匂いを嗅いでいたが、フードが入っていると思いきや、そのペットボトルを転がし始めた。ところが飲み口が狭いせいでなかなかフードが出てこない。どうするのかと見ていたら、今度は飲み口のところを手で押してペットボトルを縦にする。するといくつかのフードをゲットできた。それを繰り返してかなりのフードを食べれたが、ぐしゃっと曲げられた部分に挟まったフードが出てこない。するとペットボトルを咥えて、少し高くなった畳の部屋に持っていき、そこの高さを利用してペットボトルを転がし、うまく最後のフードを取り出した。思わず家族で手を叩いた。そんなこんなで、私とソラのゲーム合戦は続いている。最近は積み木にフードを隠したりとか、ペットボトルを吊るして回転させないとフードが取れないようにしたりとか。私も一生懸命ゲームを高度にしているのだが、今のところ完全にソラにどれも制覇されている。

そんなソラだが、先日2泊3日の旅行から私が帰ってきた時、家中、屋上まで巻き込んで走り回って喜んでくれた。普段ツンデレなソラだが、本当に愛おしくなった。その緩急の付け所に私は完全にやられているらしい。

川西 千弘(2017年9月13日)