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教員コラム

ハムスター 十匹十色

ハムスター2匹、ネコ1匹、ヒト2人という家族構成になって、20年近くになります。ハムスターは、ネコには貴重な保存食ですが、私には大切な家族です。人は十人十色といいますが、どうやらハムスターにも色々な性格があるようです。このあたりのことは、ペットショップの店員さんが一番よくわかっているはずです。

頭がキャラメル色で体が黄色というプリンハムスターが登場したころのことでした。ペットショップで「この子、性格はどうですか?」と店員さんに尋ねると、「普通ですが、大きくなると変わりますよ。」という答えがさらりと返ってきました。普通ならまあいいかと思い、家族として迎えることにしました。大きくなると、店員さんの言うとおり、性格は変わってきました。ドライフルーツを持ってケージに近づくと目を細めて近寄ってくるのですが、手ぶらだと立ち上がってギィーと怒るのです。とても分かりやすい性格に育ちました。

食べ物を前にした時、性格はよく現れます。ナッツをあげるとその場で一気に食べてしまうハムスターもいれば、秘密の保管庫にそそくさと運んで食べないハムスターもいました。まるで「アリとキリギリス」の寓話のようです。保管庫ではなく、ほほ袋にため込むハムスターもいました。ある時ナッツを手渡しであげていると、ほほ袋がいっぱいになってしまい、口から半分ナッツがはみ出た状態になってしまいました。眉間にしわが寄っていて、苦しげです。もう一粒ナッツを差し出してみると、受け取って、そのまま固まってしまいました。

朝晩冷え込む季節になってきました。今いるハムスターのうち1匹は、ドライフルーツ、ナッツ、煮干しと好きな順に平らげ、「ハムちゃんのねぐら」をつぶして、マイベッドを作っています。もう1匹は、好物の煮干しはつい食べてしまうのですが、ドライフルーツとナッツはせっせとため込んで、「ハムちゃんのねぐら」で寝ています。2匹とも、それなりに冬支度をしています。ハムスターたちがどこにいるのかわからなくなる季節も、もうそこまでやってきています。

竹西 正典(2015年11月6日)