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教員コラム

秋の休日

秋と言えば食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。インドア派の私にとって秋の意味はこれくらいでした。

が、子どもが遊び盛りになり、休日は雨が降らない限り、ひたすら外で過ごすようになりました。春は花粉でくしゅくしゅ、夏は汗だらだら、冬は寒さに震えながら過ごす公園。そのなかにあって秋の公園はしあわせのひとときです。

色とりどりの落ち葉はお札、どんぐりは小銭、枝はお団子の串。砂場に開店したお饅頭やさん。「ごちゅうもんは?」と尋ねられ、「桜餅、柏餅、水羊羹」と答えると、「あー、いま、ちょっとないですねぇ」。あるのはおはぎ、大福、丸い羊羹(「あー、まんまるのね」)。夢中で遊んでいるといつの間にか夕暮れになり、寒さをこらえ泥団子を食べるはめに・・・。

子育て中はついしんどいことばかりに目がいきがちですが、子どもから得られる喜びに加えて、親自身が子ども時代を追体験できることも子育ての魅力のひとつかもしれません。ブランコにのると秋晴れの高い空が飛び込んでくるし、滑り台も結構スリルがあって楽しい。砂場での泥んこ遊びも最初は汚れが気になるけれど、しばらくやっていると土の感触がたまらなくなる。

四季折々の空気を肌で感じられる公園遊びはやめられません。

と書いている間に季節は冬になってしまいました。またしばらくは寒さに耐える修行のような公園通いになりそうです。

礪波 朋子(2015年12月2日)