合格者の皆さんへ

推薦図書のご紹介

学科教員が選んだ、推薦図書をご紹介します。

  • 昔話の深層ーユング心理学とグリム童話
    著書:河合隼雄 出版社:講談社 出版年:1994 ISBN:978-4062560313

    推薦文
    本書は、「ヘンゼルとグレーテル」などいくつかのグリム童話を取り上げて、そのお話に潜む事柄をユング心理学の視点から紐解いていきます。読み進めていくうちに、このお話には、こんな意味があるのだと昔話の世界が一層面白く好きになっていきます。そして、知らないうちに、もう一つの世界、ユング心理学の世界にも入り込んでいきます。この本は昔話の心理学的解説書であるとともに、ユング心理学の入門書でもあります。読み終えると、昔話だけでなく、ユング心理学って面白い!と心理学も好きになるかもしれません。 
    (推薦者:千野美和子教授/H25度AO入試課題図書)

  • 小さいときから考えてきたこと
    著書:黒柳徹子 出版社:新潮文庫 出版年:2004 ISBN:978-4101334066

    推薦文
    「徹子の部屋」の黒柳さんのエッセー集。独特の語り口で子どもの頃のエピソードやユニセフ親善大使としての出会いなどが豊かに盛り込まれています。小学校1年生で学校になじめず少人数の学校に転校した経緯(「私はLDだったの?」)には、校長が彼女の才能や個性を信じ情熱を持って接してくれたことで救われたことが強調されています。一方、ルワンダで身体を売って42円で家族を養っている少女との出会い(「本当の幸せとは?」)や、猫や赤ちゃんに「もっとお行儀よくなさい」と言う姿(「お説教」)には彼女のまなざしの純粋さとたくましさを感じます。 
    (推薦者:徳田仁子教授/H25度AO入試課題図書)

  • 「こころ」はだれが壊すのか
    著書:滝川一廣  出版社:洋泉社 出版年:2003 ISBN:978-4896917024

    推薦文
    この本は、「こころ」に関わる問題、特に「児童虐待」や「触法精神障碍者」をめぐる諸問題を大きな主題としています。こうした問題について、精神医療の対象として「~障害」といった名前をつけることで決着をつけてしまおうとする現代社会のありようを描き出していて、読者である私たちの態度や考えが問い直されることになります。「こころ」を壊しているのは、他ならぬ私たちではないか。それがこの本で問われていることで、内容的には重いですが、インタビュアーの質問に答えることで著者の考えが述べられるという形になっていて、読みやすいのではないかと思いますので、ぜひ一度手に取ってみてください。
    (推薦者:今西徹准教授/H25度AO入試課題図書)

  • 子どもが育つ条件-家族心理学から考える
    著書:柏木惠子  出版社:岩波新書 出版年:2008 ISBN:978-4004311423

    推薦文
    現代の子ども達の自己肯定感の低さやコミュニケーション不全といった問題や、育児ストレスによる虐待や育児放棄などの問題について、家族関係の変化や、親の育ち・子どもの育ちといった多面的な視点から検討されています。著者は「先回り育児」に代表されるような「子どもは自ら育つ」という認識の欠如が、子どもの「育つ力」を奪うとし、「してやらないこと」の重要性を指摘しています。また、「子どもの成長・発達」のみでなく、子どもを育てる営みの中での「親の成長・発達」にも焦点を当て、さらに父親の育児不在の問題にも踏み込むなど、子育てについて今まで見落とされてきた家族の問題についても取り上げられており非常に読み応えのある一冊です。
    (推薦者:礪波朋子准教授/H25度AO入試課題図書)

  • 心理学ってどんなもの
    著書:海保博之  出版社:岩波ジュニア新書 出版年:1993 ISBN:978-4781906867 

    推薦文
    この本は、心についての素朴な疑問、心理学の研究領域や研究方法、心理学の活かし方、心理学の学び方の4部構成になっています。
    「心理学を学びたい」と考えられた皆さんにとっては、どれもが興味深い内容だと思います。Q&A方式になっているので、「心理テストで心がほんとうにわかるのか」といった気になるテーマをみつけたら、そこだけ拾い読みしていくこともできます。また、1冊通して読んでもらえれば、大学で学ぶ心理学の全体像をつかんでもらうことができます。
    (推薦者:礪波朋子准教授)

  • 心理学って何だろう (心理学ジュニアライブラリ)
    著書:市川伸一  出版社:北大路書房 出版年:2002 ISBN:978-4762822773

    推薦文
    この本は高校1年生クラスでI教授が心理学についての授業を行っているというユニークな形式で書かれています。「心理学で人の心が読める?操れる?」「心理学ってうさんくさい?」「心理学は常識的なことばかり?」と章のタイトルはくだけていますが、心理学の基礎知識がたくさん盛り込まれていて充実した内容になっています。最終章の「心理学を学びたい人に」では、心理学の分野やお薦めの本、心理学を活かせる仕事なども紹介されています。
    (推薦者:礪波朋子准教授)

  • 0歳児がことばを獲得するとき−行動学からのアプローチ
    著書:正高信男  出版社:中公新書 出版年:1993 ISBN:978-4121011367

    推薦文
    子どもがはじめてことばを話し始めるまでの1年間に、どのような環境との関わりのなかでことばを獲得していくかが描かれています。行動学者である著者が、授乳を通しての母子間交流、おうむがえしの意味、母親語の役割などについて述べ、ヒトの言語獲得能力の起源を明らかにしています。ヒトの赤ちゃんや母親、さらにニホンザルの行動データなどが多く用いられているのでわかりやすいです。発達心理学を学ぶうえで、非常に役立つ本ですので、少し背伸びしてぜひ読んでみて下さい。
    (推薦者:礪波朋子准教授)

  • 少年期の心−精神療法を通してみた影
    著書:山中康裕  出版社:中央公論新社 出版年:1978 ISBN:978-4121005151

    推薦文
    児童精神科医でありセラピストでもある著者がさまざまな問題で相談に連れて来られた子どもたちと関わり、その子どもたちが元気になっていく心の治療の様子が生き生きと語られています。新書本の小さな本にとても読みやすくわかりやすく語られていますが、内容は厚く「臨床心理学の一番大切なこと」を述べています。入学後さまざまな臨床心理学の授業で、出会う本です。何度読んでも新しい発見があります。入学前に読んでみて、入学後どんな発見が増えるか試してみませんか。
    (推薦者:千野美和子教授)

  • 「こころ」の本質とは何か−統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ
    著書:滝川一廣  出版社:ちくま新書 出版年:2004 ISBN:978-4480059956

    推薦文
    児童精神科医による人間学的精神医学の本です。滝川先生は一貫して、こころの病は決して異常ではなく、人間のこころの本質のある現れとして把握するという立場におられます。この本では統合失調症・自閉症・不登校という3つの「ふしぎ」について分析し、個別的でありながら、協同的でもある「こころ」の本質に触れようと試みています。子どもの発達の遅れや心の揺れに対する著者の温かいまなざしが感じられて、自分自身「ゆっくりじっくり自分の頭で考え自分の言葉で語ろう」という思いが湧いてくる本です。
    (推薦者:徳田仁子教授)

  • 恋ごころの科学
    著書:松井豊  出版社:サイエンス社 出版年:1993 ISBN:978-4781906867

    推薦文
    恋愛という誰もが興味を持つテーマについて、心理学がどのように研究を進めているのかを紹介しています。この本の中では、異性にとって魅力的な人物とは?恋する人の心の変化とは?恋のかたちに違いはあるの?恋愛に男女差はあるの?そして、恋を失ったら人はどうなるの?などといったさまざまな疑問に、心理学者がデータをもとにお答えしています。恋愛は体験しないと!と言われますが、私が感じたあの頃の気持ちは、やはりみんなもそうなのね?!などの驚きとともに、楽しみながら心理学を理解できる本です。 なお、この本はセレクション社会心理学12番です。このシリーズは対人関係のさまざまなテーマ(例えば、他者と比べる自分、支えあう人と人)について、心理学を基にわかりやすく書かれていますので、その他の著書もご覧ください。
    (推薦者:川西千弘教授)