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教員コラム

障がい者スポーツ~車椅子バスケットボール~

3月5日(土)9時~12時に障がい者スポーツ体験・交流会がハンナリーズアリーナ(西京極運動公園)で開かれ、車いすバスケットボールや風船バレーなどの体験が行われました。参加者は小学生で、選手による車いすバスケットボールのデモンストレーションに驚き、実際に車いすを走らせたり、シュートしたりすることを体験しました。

この体験・交流会には言語聴覚専攻の学生3人がボランティアで参加しました。朝の受付から体験コーナーでの補助員と大忙しでした。今、勉強している言語聴覚障害とは異なった分野でのボランティア活動ですが、障がい者スポーツから学ぶことも多いと思います。障がいを持ちながらも誰でもスポーツを楽しむことができ、生活をエンジョイすることは人間の基本的な権利です。

日本では車椅子バスケットボールは1964年の東京パラリンピック(東京オリンピック直後)から急速に普及し、障がい者スポーツを牽引してきました。現在は日本車椅子バスケットボール連盟が組織され、全国大会も実施されています。今度のブラジルリオディジャネイロオリンピックでは男子の全日本チームが参加します。

車椅子バスケットボールは通常のバスケットボールと比べ、コートの広さ、リングの高さ、試合時間、選手人数などは同じですが、次の3点が異なります。

①3プッシュルール(車椅子を2回までプッシュ(こぐ)ことは可能だが、3プッシュ以上はトラベリングになる)

②ダブルドリブルがない(ドリブル後にボールを保持し、車椅子を2プッシュした後に再度ドリブルをすることが可能)

③持ち点制(選手は障害の程度や座位バランスに応じて1.0点(障害が重い)~4.5点(障害が軽い)にクラス分けされ、コート上の5人のメンバーの合計が14点を超えてはいけない)

私(筆者)自身、車椅子バスケットボールを30年以上してきました。始めた時はランニングシュートもままならず、フリースローはもってのほかでした。車椅子操作も手にまめができたりしてしんどかったですが、少しずつ、ボールが飛ぶようになり、車椅子のスピードも速くなるにつれて楽しめるようになりました。何よりも楽しかったのは、これはどんなスポーツでも共通することですが、無心になれたことです。そして、体育館に行けば、仲間に会えたことです。

今は健康維持のために車椅子バスケットをしていますが、勝つために熱くなっていた頃が懐かしいですね。今一度、競技スポーツをと思うのですが、思いだけではあきませんね。

言語聴覚専攻教員 瀧澤透