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教員コラム

「第1回きょうと地域リハビリテーションフォーラム」に参加して

 3月26日(土)京都府立医科大学付属図書館ホールで開かれた「第1回きょうと地域リハビリテーションフォーラム」に参加してきました。
 特別講演1では、林 拓男先生(尾道市公立みつぎ総合病院 名誉院長・顧問)が、みつぎ病院が中心になって行ってこられた地域包括ケアシステムについて講演されました。そのきっかけは「昭和40年代に多かった「つくられた寝たきり」だったことが紹介されました。当時としては先進的だった高度医療を実践したことで「つくられた寝たきり」が増えてしまったということでした。それではだめだと、助かった命をどう生き抜くかを支える事業を展開していかれたとのことです。
 特別講演Ⅱでは、澤村 誠志先生(兵庫県立総合リハビリテーションセンター 名誉院長)が、兵庫県立総合リハビリテーションセンターの設立から兵庫県全体へのリハサービスの強化について講演されました。地域特性をしっかりと把握し、行政への強い働きかけと実践を通して活動されてきたということです。
 超高齢者社会を迎えて、私たちは今までのように「病気をしたら病院へ」という生活は出来なくなるでしょう。最後まで、住み慣れた地域で暮らしていける社会を作っていかなければなりません。そのためには、病院任せ・行政任せではなく、自分たちの互助努力も必要になってきます。そんな社会に貢献できる言語聴覚士が育ってくれればうれしいと思います。

松田 芳恵