京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 学生ブログ オープンキャンパスにスタッフとして参加しました ライフデザイン学科1年 M.N

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オープンキャンパスにスタッフとして参加しました ライフデザイン学科1年 M.N

3月20日(土)に開催されたオープンキャンパスに学生スタッフとして参加しました。

ライフデザイン学科の情報満載のファイルをバッグに入れて、CO-COREの青いバンダナをつけると「いよいよこの日がやって来たんだ…!」という何とも言えない気持ちになりました。「担当する高校生にきちんと向き合えるかな?緊張せずにお話できるかな?」簡単な自己紹介をした後、作成した資料を高校生とお母様に見ていただきながらライフデザイン学科について精一杯説明させていただきました。

しかし「高校生の進路に向き合うこと」は思っている以上に責任重大であることを、すぐに思い知ることになりました。お話を進めていく中で、目の前の高校生の夢や目指していること、やってみたいことが少しずつ浮き彫りになり、私はライフデザイン学科の学生スタッフでありながら「もしかすると、この夢はライフデザイン学科では叶えられないかも知れない…」と思ってしまったのです。

学生スタッフである以上、ライフデザイン学科に興味を持っていただけるよう尽力することが求められます。また、オープンキャンパスは学科について説明するだけではなく、その最終的な目標として「入学者を増やす」ことを掲げて開催されるイベントでもあります。





「ライフデザイン学科の学生スタッフ」として、どのような対応を取るのが正しいのか…。高校生とお母様の目前で先生に相談する訳にもいかず、私は自身の経験を元に「短大だけでなく他の専門学校なども見学し、よりご自身の理想に近い進路を探した方が良いかも知れない」という愚見を述べさせていただく決意をしました。

私がなぜ、このような手段を選択したのかというと、過去に「学校説明で聞いた話と入学後の現実が全く違っていた」と言う経験があったからです。入学後1年で、私は進学先の専門学校を退学することになるのですが、この時点で既に「1年という時間と100万円近いお金」を失っています。

「私がここで言ったことが後に、担当した高校生の人生を大きく変えることになるかもしれない。だけど、過去の私みたいに大切な時間とお金を無駄にして欲しくない」。今の私にできる、せめてものアドバイスとして知っている限りの情報をお伝えしていると、高校生の隣で話を聞いて下さっていたお母様が、ご自身の胸の内を少しずつ打ち明けて下さいました。
「将来、この子が目指している仕事で食べていけるのか。」
「学費のこともあるし、奨学金の返済もしなくてはいけない。」
「(どの進路に進んだとしても)途中で学校を辞めたとしたら、その分の時間とお金が無駄になってしまうのではないか。」

お母様の不安や心配事をお聞きしていると、次第に過去の自分と母が同じことで頭を抱えていたのを思い出しました。「例え担当した高校生が、結果的にライフデザイン学科とは異なる進路を選択されたとしても、何かの縁でせっかく来ていただいたのだから、その方にとって最適な道に進めるよう精一杯アドバイスをするのが『学生スタッフ』としての役目ではないだろうか」と考えるようになりました。



私にとって「専門学校中途退学」は負のレッテルに過ぎなかったのですが、3月20日(土)のオープンキャンパスを通して「目の前にいる高校生やお母様に、私と同じ後悔を味わって欲しくない」「時間とお金を無駄にして欲しくない」だから「あえて負のレッテルを貼った自分を公開(オープンに)することで、『もっと自分の進路に真剣に向き合わないと…!』『私に合った進路は他にもないかな?』という警鐘を、高校生の進路選択における最後の砦として鳴らすことができるのではないか?そうして学生スタッフとして、高校生と保護者の心に親身になって寄り添うことで『専門学校中途退学』が一種の強み(経験値)になるのではないか?」ということに気付かされました。

もちろん、既にライフデザイン学科に入学を希望されている方には、学科の素晴らしさを思う存分にお伝えさせていただきます。参加された皆様からの「今すぐにでも入学したい!」「またオープンキャンパスに来たい!」という言葉は本当にうれしく思いますし、「担当してもらった先輩に個人的に相談したいことがある」「高校での悩みを聞いて欲しい」という希望にも、CO-COREスタッフは誠心誠意お答えします。

その反対に「自分が何をしたいのか分からない」「そもそもライフデザインって何をするの?」「私の場合は、専門学校と大学のどっちに向いてるの?」など、人生の岐路に立って迷われている高校生には、「京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科のオープンキャンパススタッフ」という概念を外して、「短期大学生の先輩」「進路選択を乗り越えた先輩」としてお役に立つことも必要なのかな、と感じた1日でした。

最後になりますが、3月20日(土)のオープンキャンパスにお越しいただきました皆様に、厚く御礼申し上げます。またいつでも、何度でも、ライフデザイン学科のオープンキャンパスにお越しください。皆様が素敵な進路を見つけられますことを、CO-COREスタッフ一同、心から願っています。



先生のコメント

M.Nさん、CO-COREスタッフとしてのオープンキャンパスの対応ありがとう。

さて…「毒蛇は急がない」という言葉があります。“自分が毒を持っていることを知っている毒蛇は襲われる心配がないから堂々としている”という直訳です。私が好きな言葉で、漫画の中で出会いました。毒は=「やりがい」「自信」だと解釈しています。では、毒という「やりがい」「自信」を持っていない蛇はどうしたらいいのか?高校までの教育は、武器になるような毒を「与える」「作り出す」ことでした。

しかし、ライフがやろうとしていることはその学生が持っている、武器になる「毒」という「やりがい」「自信」を見つけだしてあげることだと思っています。M.Nさんの今回の対応はこの高校生の毒を見つけてあげられるのはライフではないという判断ですよね。私もおおいに賛成します。

失敗は人を大きくも小さくもします。大切なのは、失敗にどう向き合うかです。M.NさんにCO-COREのスタッフに入ってもらったのは前者の人だと思ったからです。これからもCO-COREのスタッフとして人生の少しだけ先輩として高校生の「毒」という「やりがい」「自信」を一緒に探してあげてください。

「M.N先輩にあこがれて入学しました…」来年度、そんな1年生が入学してきてくれることを私は楽しみにしています。