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「八日目の蝉」 角田光代(著)  中央公論新社 2008

2011.05.23

「八日目の蝉」はドラマや映画化されている角田光代さんの作品で一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?主人公の希和子が衝動的に、愛する人の赤ん坊を誘拐し、名前を“薫”と名付け一緒に生活を送る中で本当の親子以上の絆が生まれていきますが後に、この逃亡生活が二人の人生に大きな影響を与え、過酷な運命を辿ることになります。

「希和子は、なぜ誘拐してしまったのか?なぜ、そこまで深く愛せたのか?」はじめはそんな疑問ばかりが頭にありましたが読み進めるうちに自然と引き込まれていき、希和子のしたことは実際には許されない行為とわかりながらも同情している自分に驚きました。また、薫は過去に対して冷静でありつつ、血の繋がりのない希和子と同じ人生を辿っていることへの恐怖があり葛藤している姿が印象的でした。憎しみから始まった逃亡生活は色々な出会いや感情を生み出し結末へと向かっていきます。この結末に皆さんはどう感じるでしょうか?サスペンスですが、母と子・家族について考えさせられる深い作品です。  (A)

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