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教員コラム

北海道大学にて

7月、もう紅葉が始まっています

地球儀で日本を見ると、大陸に沿うように、南北に細長い形をした小島の集まりになっています。はてしなく広がるユーラシア大陸の傍で、私たちがこんなに小さな島に住んでいるとは!日常ではこんな事を考えることはありません。遠く海を隔てたアメリカ大陸もまた広大で、世界の広さに気が遠くなりそうです。国境など、どこにあるのかわかりません。

なぜこのようなことを思ったのかというと、最近はじめて北海道大学の札幌キャンパスを訪れたからです。北海道大学の歴史は、北海道開拓の歴史なしには語れない、たいへんユニークな発展を遂げてきた旧帝国大学です。「少年よ、大志を抱け」で有名な、アメリカ人のウイリアム・スミス・クラーク博士の知恵によって開校した札幌農学校を礎に、日本で最も学部数の多い大学に発展したそうです。

このキャンパスは札幌駅から歩いて行ける街中にありますが、正門から奥に歩き進むとすぐに緑が濃くなっていき、日常離れした空気に包まれていきます。でこぼこの窪地に作られた、西欧を思わせる芝生広場の所々に、もともと生えていた木なのかどうかわかりませんが、高い木がのびのびと生えています。水が湧いている小川は2004年にキャンパス内に再生されたそうで、広場に曲線をえがいて流れています。木々の合間にリスも見かけました。

私は、人間が「自然」とこのような関わりをもち「自然」に生かされていることに、不思議な感銘を受けました。実際に足を運んだからこそ受けた感銘です。ここでは様々な尽力により、自然と人間がスーッとつながっているのです。

新島襄がクラーク氏と偶然にアメリカで出会ったことがきっかけとなり、アメリカの研究者が、北海道という開拓地での日本の高等教育機関創設に貢献することになろうとは、まったく出会いとは面白いものです。

京都は夏真っ盛りなのに、7月末の北大キャンパスの楓の類は、もう紅葉していました。今度は日本地図を広げ、もっと日本の事を知りたいと思いました。

石谷みつる(2017年8月16日)

JR札幌駅構内
キャンパスに守られているクロユリ
構内に再生されたサクシュコトニ川
木々、サクシュコトニ川、芝生広場