心の問題に対し、ともに悩み、ともに最良の答えを探す臨床心理士になりたい。

S.Y さん人文学部 心理学科 3年生 ※学部・学科名は入学時のものです。

2014年08月19日更新

大学に入るずっと以前から、目には見えないけれど人に大きな影響をおよぼす「心」に興味を持っていました。現代社会には心に関わるさまざまな問題に苦しんでいる人が大勢いると知ってからは、「そういう人の力になりたい」と考えるようになりました。

心理学の視点から人のさまざまな行動を理解すると、思いもよらない理由や行動原理が見えてきます。大学で学問的に学んで改めて「心理学っておもしろい」と思うようになりました。
とりわけ関心を持っているのは、現実に心の問題を抱えている人を援助する臨床心理学の分野。臨床心理学コースに進んだ2年生からは、心理援助についての実践的な学びも増えてきました。例えば、カウンセラーと相談者の役割に分かれて、学生同士でカウンセリングのロールプレイに挑戦する授業もあります。相談に対してどのような言葉をかけるべきか、どう耳を傾けたらいいのか、それまで授業で学んだことも、実際に自分でやってみると、なかなか思うようにはできません。

現在はゼミでも専門的な内容を学んでいます。ゼミの日は、臨床心理学に関係する論文や文献について発表し、ディスカッションします。事前に文献を読み込み、自分で要約して内容をしっかり理解してから授業に臨まなければ、意見を言うことはできません。けれどそうやって主体的に学ぶ中で、自分が追究したいことが明確になってきました。夏休みを利用してさらにたくさんの文献を読み、来年の卒業論文の執筆に向けてテーマを絞るつもりです。

カウンセリングとは、クライアントが抱える心の問題に対して「正しい答え」を提示するのではなく、クライアントと一緒に悩みながら、その人にとって最良の答えを見つけていく仕事。人の心を理解することは、相手のことも、また自分自身をも助けることになる。そう学ぶうちに、臨床心理士になることを夢見るようになりました。大学院へ進学し、より専門的な知識を身につけてから難関の臨床心理士の資格試験合格を目指したいと思っています。