高い専門性と実践力で
母子を支える助産師へ
高度化する産科医療に対応し、他職種と連携する力を養います。仏教の考え方を取り入れた看護を学び、妊娠中や子育て中の人を支えることができる人材を養成します。また、本学では小児科医より新生児の生理と病態の基本を学ぶだけでなく、臨地実習で経験を積み、新生児蘇生法の応用編や母体救命なども含めて演習で修得し、資格取得を目指します。
学びと特色
Feature
01
女性の生き方に寄り添う
助産師を養成
高度化する産科医療に対応し、多職種と連携する力を養います。仏教の考え方を取り入れた看護を学び、妊娠中や子育て中の人を支えることができる人材を養成します。
仏教精神を学ぶ
仏教精神による教育は知識・技能の習得だけでなく、学生が自ら真実の人間としての生き方を求め、自己を問い、自己を確立することを目指しています。本講義ではまず、学長講話や宗教講座を通して、本学の建学の精神を学びます。
02
救命救急にも対応できる
助産の診断能力を学ぶ
助産診断・技術学演習Ⅱ(特別演習)を設置し、新生児蘇生、母体救命などの学びを通して、専門職として対応できる判断能力と技術を身につけます。
小児科医師による新生児蘇生法(NCPR)
新生児の10%に医療的介入が必要とされています。本学では小児科医より新生児の生理と病態の基本を学ぶだけでなく、臨地実習で経験を積み、新生児蘇生法の応用編や母体救命なども含めて演習で習得し、資格取得を目指します。
03
多彩な実習を通して
現場で役立つ技術を養う
病産院での分娩介助実習をはじめ、離島での臨地実習などを通して、妊産褥婦に安心感を与える支援を行う実践力を養います。
離島での臨地実習
産婦人科医の常駐しない小さくも美しい離島(隠岐諸島、島前地区)での地域実習を行っています。ここでは、ICTを活用した遠隔地診療や地域・医療連携による搬送や救急体制、助産師と関連職種との活動の実際を学びます。
取得可能な資格・免許状
第107回 助産師 国家試験 合格率
100%
※合格者8名/受験者8名(2024年3月卒業生)
※学部養成年度を含む。
10年連続※
- ●助産師(国家試験受験資格)
- ●受胎調節実地指導員申請資格
- ●新生児蘇生法(Aコース)資格
- ●J-MELS(母体救命)ベーシックコース受講認定証
主な就職先
大阪医科薬科大学病院/関西医科大学附属病院/日本赤十字社 京都第一赤十字病院/京都府立医科大学附属病院/国立研究開発法人 国立循環器病研究センター/医仁会 武田総合病院/兵庫医科大学病院/三菱京都病院/淀川キリスト教病院 など
※就職先は過去3ヵ年のものです。
1年間の流れ
- 助産学概論
- 周産期の生理と病態Ⅰ(妊娠・分娩・産褥)
- 周産期の生理と病態Ⅱ(胎児・新生児)
- 母子と家族の発達論
- 生殖医療と生命倫理
- ウィメンズヘルスケア論
- 家族計画論
- 仏教の人間観Ⅰ
- 仏教の人間観Ⅱ
- 助産診断・技術学Ⅰ(妊娠期)
- 助産診断・技術学Ⅱ(分娩期)
- 助産診断・技術学Ⅲ(産褥・新生児期)
- 助産診断・技術学演習Ⅰ(助産の基本技術)
- 助産診断・技術学演習Ⅱ(特別演習)
- 国際母子保健
- 地域母子保健
- 助産管理
- 助産学実習Ⅰ(病院での助産実践)
- 助産学実習Ⅱ(地域での助産実践)
- 助産学研究Ⅰ(助産学研究の基礎)
- 助産学研究Ⅱ(論文作成)
PICK UP! 科目
助産診断・技術学演習Ⅱ(特別演習)
分晩期の緊急事態に備えて適切な初期対応ができるよう、講義やシミュレーションを通して知識・スキルを習得します。また、会陰切開・裂傷時の縫合などの医療処置、母体急変時の初期対応などの実践力も習得。周産期および女性のライフサイクルにおける状況や個別性に応じたケアや支援についても考察します。
※上記は開講科目の一例です。カリキュラムの内容については一部変更になる場合があります。
シラバス検索主な実習先
- ●足立病院
- ●大阪府済生会吹田病院
- ●隠岐広域連合立 隠岐島前病院
- ●京都済生会病院
- ●京都府立医科大学附属病院
- ●京都民医連中央病院
- ●奈良県立医科大学附属病院
- ●南草津野村病院
- ●山口レディスクリニック
- ●各助産院 など
※実習先は過去3ヵ年のものです。
専門実践教育訓練
給付金指定講座
経済的サポートのもと学べる!
本専攻科は、雇用保険からの教育訓練給付金「専門実践教育訓練制度」の指定講座です。働く人の能力開発・キャリアアップを支援するもので、申請すると教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が支給されます。さらに、修了後に、就職した場合は訓練費用の70%(年間上限56万円)で専門実践教育訓練給付金を再計算し、既支給分の差額が支給されます。
※詳しくは学生サポートセンター(075-325-5309)まで
学生の実践的な取組紹介
Topics
周産期医療に携わる医療人として標準的な母体救命法を身につけるために在学中に「J-CMElSベーシックコース」の認定講習を学内で受講します。
「母体急変時の初期対応:京都プロトコール2020」を中心に、急変への気づき、母体急変対応について、麻酔科医、インストラクターである助産師による講義やスキル実習、シミュレーションを通して学ぶことができます。
わたしの成長STORY
Student’s Voice
身につけた知識と技術、行動力で、
地域に貢献できる助産師になりたい。
助産学専攻科は少人数体制で、積極的な言動が求められる機会が多くあります。私はこれまで前に出ることに躊躇する方でしたが、本専攻科の学びのなかで、自分を変えるチャンスになると考えてグループワークでは意識的にまとめ役をしたり、その場にいる全員が納得できるような提案をしたりと積極的に動くようにしました。この1年で多くの学びを得ることができ、助産師に求められる自律性を養うことができたと感じています。
教員からの声
女性が健康で、安心して子どもを産み育てられる。
その支援ができる助産師を目指してほしい。
学生には助産実践に必要な知識や技術とともに、演習や実習を通じて判断力、実践力を身につけてほしいと考えています。さらに、周産期の女性の支援、母子保健に携わるには多職種との連携・協働が重要です。だからこそ、コミュニケーション能力、調整力などの習得も必要になってきます。本学では、仏教看護や生命倫理についての学びも深めます。女性の生涯における性と生殖に関わる専門家として人間観、死生観などについても深く考え、人として成長し続けてほしいと思います。
小神野先生の研究紹介
父親支援をテーマに研究を進めています。女性の妊娠、出産、子育てを支援するうえで、パートナーの存在は大きいです。妊娠期からパートナーに働きかけることで、出産という大きなイベントをともに乗り越え家族を再構築できます。そのために必要な支援内容、効果的に提供する方法について検討しています。