「仏教看護」を学び、緩和ケアのスペシャリストになる目標ができた。

H.U さん健康科学部 看護学科 3年生

2014年06月20日更新

高校時代の夢は心理カウンセラーになること。でも将来の進路を真剣に見つめた時、「心だけでなく、身体を癒すお手伝いもできたらいいな」と考えるようになり、看護の道へ進むことに決めました。とりわけ心を惹かれたのが、京都光華の「仏教看護」です。看護技術だけでなく、もともと関心のあった心の面からも患者さんをサポートできる力を身につけられると思い、進学しました。
看護の勉強を始めてまず突きつけられたのが、医療の現場では、元気になる患者さんばかりと関わるわけではないという厳しい現実です。看護師は時に、自分の身体や命の限界を告げられた患者さんとも向き合わなければなりません。仏教の精神を学ぶことを通じて、死んだ後の魂はどこへ行くのか、人の命をどう捉えるのか、また余命を告げられた人や死を待つ人の気持ちをどうやって思いやり、関わっていけばいいのかを考えさせられました。終末期医療は今、ますます重要になっています。「将来、終末期の患者さんが最後まで自分らしく生きられるようサポートしたい」。いつしかそんな気持ちが芽生えてきました。
終末期医療だけでなく、看護に必要な知識や技術はたくさんあります。疾患の正しい知識はもちろん、病気と闘う患者さんの精神についての知識、また患者さんに苦痛を与えることなく安楽・安全に看護する技術も欠かせません。特におもしろいのが、現役で働いている看護師の方が外部講師として指導する授業です。先生自身の看護の体験談には、臨床ですぐにでも役立つ知識が詰まっています。そうした話を聞くことで、教科書を読むだけではわからない実践的な知識が増え、視野がグンと広がりました。

卒業しても学びは終わりません。看護の現場でもたくさんの経験を積み、実践力を磨く日々が待っていることでしょう。いつか緩和ケアの認定看護師の資格を取得し、緩和ケアのスペシャリストとして患者さんの苦痛を和らげる看護に携わりたい。京都光華で学んでいるからこそ、目標がはっきりと定まりました。