9月17日(火)に、認知症プチ講座と若年性認知症交流会に参加しました。
認知症プチ講座では、若年性認知症の当事者の方の診断されたときのお気持ちや、家族や仕事との向き合い方などをお話してくださいました。
認知症と聞くと、「何もできなくなる」、「困りごとが増える」といったイメージが根付いており、当事者の方もそのイメージから生きる希望を見失った時期があったと聞きました。
しかし、ボランティア活動などを通して、「認知症になったからと言って、何もかもできなくなるわけではないのだ」と気づき、そこから以前から好きだった写真活動や、自分の経験を踏まえた講演会も積極的に行われています。
お話を聞いていて、若年性認知症は仕事やお金に関する悩みが多いと実感しました。
特に、家族を養っている立場だと、安定した生活が徐々に難しくなり、これまでの生活や大学に行かせてあげられないなどの課題が出てきたり、当事者が少ないからこそ、悩みを相談できる人が周りにいないことが悩みの種になっていると思いました。
そこに対して当事者の方は、若年性認知症の場合は、進行度も比較的ゆっくりであるため、仕事の場合ならすぐにやめるのではなく、他部署に異動できないか申し出たり、当事者ではなくても若年性認知症の特徴などを理解することで、お互いに働きやすい環境を作れるのではないかと仰っていました。
しかし、現状ではそのような体制は整っておらず、知識の理解や認知度も低いといいます。
そのお話を聞いて、
また、認知症になったら何もできなくなるわけではないので、今を大切に生きることも大切だと教えてくださいました。
認知症になると、どうしても迷惑をかけたくないという気持ちも出てくるので、自分の好きなことを抑えて、社会とのかかわりが減ることが多いと聞きました。
しかし、当事者の方は趣味である写真を活かして、写真家として活躍されたり、若年性認知症への理解と社会的な体制を整えるためにも、講演活動を積極的に行うことで、社会とのつながりが持てるだけではなく、生きる活力にも繋がり、それが認知症の進行度もゆっくりになるのではないかと考えました。
交流会では、学生を中心にこれまで勉強したことや経験したこと、講座で感じたことを話し合いました。
特に印象的だったのが、「認知症と診断されたけど、困ったことはない」という言葉を聞いたことでした。
私も以前までは、認知症になると困りごとが徐々に増えていくから、何かできることはないか考えたり、サポート体制を整えないといけないと思い込んでいました。
しかし、困りごとが増えるというのは思い込みであると気づき、新たな発見となりました。
また、学生からも「自分が何かしてあげないと思い、助けた結果、それがその方からしたら不快だと感じたそうで、それから関わることが怖くなった」とも仰っており、同じ診断名でも人の数だけ想いやサポート体制なども変わってくると実感しました。
お互いの立場で本音でお話しできる機会は中々ないので、貴重な機会となりました。