1年生の「プロジェクト入門」では、学生の関心にあわせて
社会貢献について考え、実行します…その一例を紹介します。
「食品ロス」とは、
食べ残しや期限切れ食品、過剰除去など、
本来食べることができたはずの食品が
廃棄されることを指します。
食品ロスが問題視される理由は
大きく分けて3つあります。
①食料不足問題
世界では9人に1人が栄養不足で苦しんでいます。
今後、世界では人口が増える予測が立っているため、
今ある資源を大切に扱っていかなければなりません。
②膨大な経済損失
生産過程や流通にかかったコストはもちろん、
生産者や労働者が費やした時間も
無駄になってしまいます。
食品廃棄物の埋め立て、焼却処分によって
温室効果ガスが排出されるため、
地球温暖化に大きく影響してきます。
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次に食品ロスの内訳についてです。
食品ロスは
事業系食品ロスと家庭系食品ロスからなります。
事業系食品ロスとは
食品製造業、外食産業、事業活動の場面で発生する
売れ残りや飲食店での食べ残しのことです。
家庭系食品ロスとは、作りすぎなどによる食べ残し、
食べられるところまで切って捨ててしまう過剰除去、
未開封のまま食べずに捨ててしまう直接廃棄のことです。
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FAO(国際連合食糧農業機関)の報告によると、
世界では食料生産量の3分の1に当たる
約13億トンの食料が毎年廃棄されています。
つまり、まだ食べられる食料が
13トンも捨てられているということです。
日本でも、国民1人当たりの平均食品ロス量が
1日約113gと、分かりやすく表すと
お茶碗1杯分のご飯を捨てていることになります。
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そこで私たちは、
より身近な家庭系食品ロスに着目し、サルベージ料理の
存在を知ってもらうことを目標としました。
サルベージ料理とは、
食べ切れない食材や賞味期限が近い食材、
野菜の皮などを使って調理し
そのままだったら捨てられてしまう食材を
救出するレシピのことを指します。
日々の小さな積み重ねが削減に繋がってきます。
私たちが実際に作ったレシピを掲載するので、
是非実践していただきたく思います!!
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〇かぼちゃのマフィン
・このレシピは、お菓子作りでは捨てられがちな
かぼちゃの皮も使用した、
かぼちゃの優しい甘さが広がる
しっとりとしたマフィンになっています!
〇ピーマンの肉詰め
・このレシピでは、ほとんど捨てられる
ピーマンのわたや種をそのまま使用しています。
肉詰めにすることで美味しく食べられる上に、
タネを剥がれづらくする役割もあります!
〇切り干し大根
・大根を薄切りにしてから、5mm幅ほどの細切りにし、
重ならないようにザルに広げ、
日当たりの良い場所に1日天日干しをすると、
大根の皮と栄養を無駄にすることなく
切り干し大根が作れます。
もちろん、市販のものでも大丈夫です。
人参も皮ごと使用しているので、過剰除去を防げます。
〇大根葉の炒め物
・1つ前の切り干し大根とこのレシピで
大根を余すことなく美味しく食べることができます。
〇皮付きポテトサラダ
・このレシピではジャガイモの皮ごと使用しています。
野菜は、皮と実の間に一番栄養があるため、
それを無駄にすることなく美味しく食べられます。