ベルは しばらくのあいだ、外を 眺めていました。
外は とてもいいお天気でした。
こんないいお天気に、誰もいないはずは ありません。
ベルは また思い切って、外に出てみることにしました。
外に出ると、気持ちのいい風が 吹いてきました。
お日様の光も あたたかく、花壇には 色とりどりの花が たくさん咲いていました。
それでも 外には、誰もいませんでした。
運動場にも、図書館にも、いつも学生さんが いっぱい通る道にも。
悲しくなったベルは、ベンチに 座ってみることにしました。
もうちょっと待っていたら、誰かが 通りかかるかもしれない、そう思ったからです。
でも、誰も 来ませんでした。
大学が あまりに静かで、あまりに誰もいないので、ベルは、今度は 怖くなりました。
(続く)