1月8日(金)の5講時に、お茶の水女子大学附属幼稚園副園長の伊集院理子先生をお招きし、講演会を開きました。
お茶の水女子大学附属幼稚園は、もとは東京女子師範学校付属幼稚園といい、明治9年、日本で最初に設立された幼稚園です。以来、幼児教育の理論・実践の研究と幼稚園教員養成の中心として、長い伝統があります。倉橋惣三は、大正から昭和にかけて、東京女子高等師範学校教授ならびにこの附属幼稚園主事(園長)として、我が国幼児教育界のリーダー役を長らく務めた方で、「日本のフレーベル」とも呼ばれています。伊集院先生からは、倉橋の思想を理解するポイントとともに、倉橋以来の伝統を引き継ぐお茶の水女子大学附属幼稚園の現在の保育について、分かりやすくかつ詳しいご説明をいただきました。こども教育学科では、1年生後期の「基礎ゼミⅡ」の中で、倉橋の『幼稚園真諦』という著作を取り上げ学習していますので、現在も倉橋の伝統を引き継いで行われている幼児教育のお話をうかがい、学生の皆さんは深い感銘を受けていました。
今年度で幕を引く短期大学部こども保育学科の2年生も、「保育内容総論」や「保育者論」の中で、倉橋の別の著作である『育ての心』にふれて学ぶ機会がありました。保育者として現場に出る4月を目前に控えたこの時期に、倉橋の考え方や保育実践の話を詳しく聞かせていただく機会を得て、「(当日紹介された倉橋関係の文献を)ぜひ読んでみたい」、「(倉橋の言うように)子どもの主体性を重んじる保育者になりたい」など、実践へ向けた強い意欲をにじませる感想を書き記していました。