日々の保育現場では、子どもたちが疑問をもち試行錯誤し、発見を重ねていく姿が見られます。友達同士、喜び合う姿もあります。そんなエピソードを記録するため、ドキュメンテーションという方法を積極的に活用しておられる、愛光兜台こども園、愛光みのりこども園の保育教諭お二人にご登場いただきました。
講義ではまず、子どもたちの写真を見せてもらいました。この写真は何をしているところでしょう、何を考えているのでしょう、どんなセリフが交わされているのでしょう、あなたはこの場面を見てどんなことを考えましたか…ということを付箋にどんどん書き出し、グループで画用紙に貼り付けていきます。すると、学生はこの写真の場にはいなかったはずなのに、子どもたちの生き生きとしたやり取りが浮き上がってきます。そして、保育所保育指針のねらいに照らして、子どもの育ちの姿を確認していきました。
愛光兜台こども園、愛光みのりこども園では、写真を使ったドキュメンテーションに取り組む中で、子どもへの肯定的なまなざしへと変わっていたこと、今日の子どもの姿から明日の保育を計画し臨めるようになっていったそうです。
学生の感想を紹介します。
・子どもの姿を捉える難しさと、発見時の喜びやうれしさを感じることができました。
・手書きのドキュメンテーションを見て、温かみがあるなと感じました。それが毎日繰り返されることで子どもたちの成長過程を感じられる素敵な記録になると思いました。
・ドキュメンテーションは、子どもたちのありのままを受け止めるという保育者の在り方にもつながると思いました。
学生は、これから保育実習中のエピソードを読み解き子ども理解を深めるための学修がはじまります。今回の特別講義は大いに有意義なものとなるでしょう。