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教員コラム

研究室紹介①

 初めまして。健康栄養学科の齊藤です。

 今回は初めての投稿ということで、まずは研究室の概要と、現在着手しております研究の一部をご紹介します。

  本研究室は、主に人を対象とした研究を行っています。具体的には、人々がどのような食事をどのくらい摂取しているのか個人の習慣的な食事摂取状況を調べたり、食事や栄養と健康との関連について疫学的手法を用いた調査研究を行っています。最近では、管理栄養士や栄養士に必要とされるスキルとして食品重量を適切に見積もることができる食品重量推定ツールの開発などを行っています。

  皆さんは、食べ物を目にした時、正確に食品の重量を見積ることができるでしょうか(例えば、お茶碗一杯であれば○gというふうに)。管理栄養士にとって、食事調査を行う際、食品の目安重量を把握して適切に栄養素等摂取量を推定することは必要な能力とされています。しかし、食品重量の見積もり経験が十分でない学生にとっては繰り返しトレーニングができるツールが必要です。そこで、本研究室では、簡便かつ繰り返し訓練が行える管理栄養士養成課程学生における食品重量見積もり精度向上のためのトレーニングツールのwebシステムを開発しています。試行的に開発したものを使用して、学生実習で実施してみました。写真は、学生が原寸大の写真をみて食品の重量を推定している様子です。

 実習では、全部で122項目の食品写真を推定してもらい、食品群別に正答率を算出してもらいます。初回の正答率は、20%程度とびっくりするほど低いのですが、実習回を重ねるごとに正答率が高くなってくるのが嬉しいです。今後、このシステムも食品だけでなく料理にも応用できればと思案しているところです。

  ご興味ありましたら、こちら論文をご覧ください。

古川曜子、足立美優紀、大仁 優希.

管理栄養士養成課程学生における食品重量推定精度向上のためのトレーニングツールの開発.京都光華女子大学京都光華女子大学短期大学部研究紀要.5485-94 (2016)