京都光華女子大学 人間健康学群 ニュース 青少年の健康的なスマホ活用とは?

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教育研究③:健康生活

青少年の健康的なスマホ活用とは?

現代では、スマホは大人が仕事等で使うだけでなく、中学生、高校生、大学生など生徒・学生も所有しています。では、現代の青少年はスマホを健康的に使用しているでしょうか?

内閣府「令和3年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によれば、以下のデータとなっています。

・スマホの所有率:中学生74.0%、高校生98.5%
・1日のインターネット利用:「3時間以上」中学生で67.1%、高校生77.5%、「5時間以上」高校生46.0%
・ネットのトラブル:「インターネットにのめりこんで勉強に集中できなかったり、睡眠不足になったりしたことがある」が17.9%

全体的な傾向として、多くの中高生がスマホを所有し、長時間利用し、一部の生徒はネット依存傾向にあるといえます。スマホの依存傾向が過度に強い場合、勉強、睡眠等に支障をきたす可能性が生じます。

こうした状況は日本だけでなく、海外でも見られます。世界的ベストセラーとなった、スウェーデンの精神科医の著書『スマホ脳』(2020年)では、スウェーデンの青少年がスマホを長時間利用する現状に対して、スマホの便利さに溺れるにつれ睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下など警鐘を鳴らしています。

では、青少年の健康的なスマホの利用とはどのようなものか、またどのように教育して習慣化まで導いていくかなど、こども、家庭、学校、行政など、多様な角度から考え、実践していくべき研究テーマと考えています。

(文責:酒井浩二)