京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース ニュージーランド海外研修①~研修の概要~

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ニュージーランド海外研修①~研修の概要~

本学では2017年3月3日から12日の10日間、ニュージーランド海外研修が行われ、心理学科の学生も参加しました!その研修リポートをシリーズでお届けします。

【ニュージーランド海外研修について】
この研修は社会保障制度が進んでいるとされる国のひとつであるニュージーランドのオークランド市で、対人援助専門職の活動の実際を学ぶことを目的としてプログラムされています。そのため心理学科の学生はもちろんのこと、こども教育学科の学生、大学院心理学研究科の大学院生も参加しました。いずれの施設においても視察者も一緒に楽しみ学べるようにと、たくさんの資料やプレゼントを準備してくださっており、参加者は皆どこへ行ってもたいへん感激した研修内容でした。参加者はホームステイでの滞在でしたので、どっぷりとニュージーランド文化につかっての密度の濃いプログラムです。
具体的には次の3つの対人援助職の現場を視察させていただきました。

1 . 心理学専門職
ニュージーランドには4つの心理学専門職があり、その中でさらに心理療法が必要な人のニーズの細々とした主訴に特化したスペシャリストに分かれて資格をとるそうです。今回はトラウマ専門のカウンセラーでありオークランド大学大学院生でもある日本人の方にレクチャーを受けディスカッションをしました。

2.  早期幼児教育専門職
マオリ文化と事物とのつながりを大切にするニュージーランドでは、1996年に定められた「テファリキ」という教育制度に基づき、コハンガレオ、プレスクール、チャイルドセンター等、多様な早期幼児教育施設の中から自由に通うところを選ぶシステムになっています。運営が教師主導型、保護者主導型というように多彩な施設がある中で、今回はコハンガレオ1ヶ所と教師主導型幼児教育兼保育施設2ヶ所で、教師、保育者、子ども達と交流し、実際に子ども達とふれる体験もさせていただきました。子どもの成長についてのその文化における考え方がどのように専門職のあり方に反映されるのかを学べたと思います。研修途中では、ここで働くために日本から英語を勉強して移住してきた教師の方にも出会いました。ニュージーランドでは子どもの専門家は最低でも4年制大学、もしくは修士課程程度の専門教育が必要ということです。

3. 高齢者施設福祉系専門職
オークランド市内でも大規模で最先端のセルウィン・ヴィリッジという高齢者施設で、施設運営の基本的姿勢になっているダイバージョナル・セラピーという、ニュージーランド文化らしい人との関わり方の理念についてレクチャーを受けました。見学中はときおり入居者の方々と交流する機会を設けてくださり、双方向的な交流を交えつつ、広大な施設内を見学しました。ここでは生活のすべてを生きる楽しみととらえる「アクティビティ」を重視する精神に基づいているそうです。セルウィンヴィリッジは、綺麗で手入れの行き届いた庭の中に住居が点在する近代的施設でした。重度の認知症から健康なご夫婦まで、入居の条件をクリアした65歳以上の人が暮らしておられます。訪問当日は入居者が京都光華女子大学からの学生を歓迎するために、アクティビティとして楽しみながら色々と準備をしてくださったということです。日本人夫婦も住んでおられわざわざ出てこられて私達をあたたかく迎えてくださいました。

ひつづき研修参加者からいちばん印象に残ったことを尋ねて、活動体験後の生の声を紹介します。

続きはこちら【ニュー―ジランド海外研修②~カウンセラーの先生の講義~】

この公園の近くに毎日集合しました

限られた本数の電車で通学しました

朝日。この国では皆早く帰り就寝します