京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 学生スタッフによるミニ講義リポート~8/19「昔話の心理学」~

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学生スタッフによるミニ講義リポート~8/19「昔話の心理学」~

今年の夏のオープンキャンパスでは、心理学科のミニ講義をお一人でも多くの方に体験していただきたいとの思いから、毎回、ミニ講義を実施しています。
8月19日(土)のオープンキャンパスでは、心理学科ブース(心理学科コモンズ)にてミニ講義を実施しました。多くの皆様にご参加いただき、本当にありがとうございました。

心理学は「心」にアプローチする学問ですが、それには様々な方法があります。今回の講義「昔話の心理学」では、少し珍しい方法・観点から「心」について考えることができたのではないでしょうか。
講義内容について、オープンキャンパス学生スタッフがリポートしてくれましたので、ぜひご覧ください!

★学生スタッフによるミニ講義リポート★
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19日(土)のOCミニ講義は心理学科教授の千野美和子先生にご講義いただきました。今回のテーマは「昔話の心理学 昔話から心を理解する」でした!

昔話とは、人から人へ語り伝えられてきた作者のいない物語のことで、日本の昔話でいうと「桃太郎」や「浦島太郎」などのことです。海外の童話だとグリム童話が有名なのではないでしょうか。グリム童話はグリム兄弟が作った童話ではなく、グリム兄弟が語り伝えられている物語を集めたものです。

今回のミニ講義ではグリム童話の「白雪姫」「いばら姫」「ラプンツェル」の三つの物語から女性の成長についてご講義いただきました。このレポートでは「いばら姫」の内容を取り上げたいと思います。(余談ですが「人魚姫」などで知られるアンデルセン童話はここでいう昔話ではありません。アンデルセン童話は創作童話、彼が自分で作り上げた物語です。)

昔話は心の成長を描いており、三つの物語は思春期の女性の成長が描かれています。「いばら姫」では王子と結婚するまでの出来事が思春期の成長を表しています。

100年の眠りは、思春期がまるで眠っているように静かであるが、内側では大人へと成長していく様を表していると考えられます。言い換えれば、いばら姫は王子に出会い、結婚するための準備が眠りなのです。そして眠り(成長)を邪魔されないように守っているものが「いばらの生け垣」です。いばらの生け垣はいばら姫が眠っている間は誰もお城の中に入れないように生い茂っていました。生け垣はいばら姫の成長を守る役割を持っていたのです。

思春期は心身共に変化が訪れる大切な時期です。この時期は内側で起きている心の成長が無事終わるように、外から成長の邪魔がされないように、二重の守りが必要です。

昔話には心の知恵がいっぱい詰まっています!
久々に昔話を読んでみれば新たな発見があるかもしれません。是非じっくりと昔話を読んでみてください!

(心理学科4年生 O)