ニュース

教員コラム

進路

秋真っ盛りです。ちょっと寒いですが、その分、今年の京都の紅葉は美しいものになりそうです。少し色づき始めた感じですが、すでに紅葉を楽しむ観光客でいっぱいです。

受験生の皆さんにとっては、入試が始まっていて落ち着けない時期でもあります。受験する前に決めなければならないのが、大学で何を学びたいのか、将来どんな仕事につきたいかです。

何かを選択し決定することは、人生において避けることはできません。おそらく死ぬまでこの行為は続きます。なぜなら、選択・決定というのはとても主体的な行為だからです。「他の可能性を捨てて自分はこの可能性にかける」というその人らしさがそこに現れます。

けれども、今の社会では「自分はこれをしたい」あるいは「この職業につきたい」という欲求が出てくる前に、選んで決めなければならない状況が起きている気がします。社会のスピードに合わせることのできる人もいますが、ゆっくりと時間をかけないと自分のやりたいことがわからない人もいます。

それぞれの個性ですが、ゆっくりタイプの人は、周りのスピートに巻き込まれずに、自分の中から「したいこと」「やりたいこと」が出てくるのをじっくり待ってみてください。そのために、どんな小さなことでもよいので、自分の中から出てくることを大切にしましょう。そうしているうちに、自分の進路が見つかっていくと思います。大学在学中、卒業してから自分のやりたいことが見つかることもあります。

私自身のことを振り返ってみると、とてもゆっくりした歩みでしたが、自分のやりたいことを見つけ、それを自分の仕事にすることができたと思います。何かを決めなければいけない時、自分に向って問いかけていると答えが見つかるように感じました。

千野美和子(2017年11月16日)