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教員コラム

今日は4月1日です。今年は桜の開花が早く、あっという間の満開になり、もうはや散り始めています。春のそよ風と共に薄ピンクの桜のはなびらがちらちらと舞う姿は何とも風情があります。また、はなびらが風に誘われて、あちこちにピンクのじゅうたんを作るのもすてきです。

私は桜が大好きです。おそらく花の中で1番といってもよいほどです。いつのころからかは分かりませんが、この時期に桜をながめて、ああ私は桜が好きなんだとしみじみ思うようになりました。そして、この時期になると、特に気になる桜の木を見に行きます。そして、花を咲かせている桜の木に、「きれいですよー」と声をかけるのです。一生懸命花を咲かせてくれる桜に感謝の気持ちを伝えたいと思うのです。

私の気になる桜はいくつかあります。今日ご紹介するのは、通称「御池桜」と呼ばれている桜です。この桜は不断桜の一種で、12月ごろから4月ごろまで寒い中にも花を咲かせ続ける桜です。冬は清楚な雰囲気で花を咲かせます。寒い最中に咲いている桜の姿は勇気と元気を与えてくれます。春の今は葉を伸ばしながらも満開の桜です。冬の桜とはまた違ったあでやかな姿です。

風に吹かれてそよぐ桜を見て思い出すのは、有名な西行の歌と、もうひとつずいぶん昔の漫画ですが木原としえさんの「花ざかりのロマンス」です。主人公は自分の役目を終えて、はなびらの舞い落ちる満開の桜の下で静かに息を引き取ります。悲しいでも寂しいでもない深い感動がありました。こんな風な最後を迎えることが私の理想になりました。

千野美和子(2018年4月1日)