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教員コラム

祇園祭の日の授業

今日の「心理学英語文献講読Ⅱ」の授業には、日本語日本文化研修の研修生として本学で勉強中の、カナダからの3名が参加しました。今朝は祇園祭の山鉾巡行見学に行っていたそうです。

 

今年の夏は自然災害が相次いで発生し、言葉ではとうてい言い表せない苦難の日々を過ごされている方が大勢おられます。その上40度近い猛暑が連日続いていますし、普通に日常を過ごすためにも、体調管理に気をつけなくてはいけません。

 

このような厳しい状況で、遠くからはるばる日本に来た研修生は、祇園祭の熱気の後でまた勉強とは!!ともかく私たちは予定通りに、祭の余韻が残っている研修生達と一緒に英文を読み始めました。今回は小グループ学習形式で、各グループに一人ずつ研修生に参加してもらいます。

 

今日の課題は、染色家の志村ふくみさんの文章を英語に翻訳したものでした。日本語に直訳することはできても、日本の心をよく表す「自然からいただく色」に感動する感覚を理解することは、日本人でもなかなか簡単にはいきません。

 

受講生は元々の課題の難しさ(英文の難易度は高いわけではありません)、つまり、志村ふくみさんが自然から「いただく色」のインスピレーションの言葉による表現を、カナダからのゲストに伝えるのに苦労していたようでした。それでも時間が経つにつれて各グループは、解釈に悩む者同士で打ち解けていき、楽しげな雰囲気になっていきました。

 

祇園祭の山鉾巡行には授業があるので行けませんでしたが、カナダからのゲスト3人を通して久々に祭の気分を味わったような、とても楽しい時間を過ごすことができました。

 

石谷 みつる(2018年7月18日)