京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 学生スタッフによるスペシャルイベント 講義リポート ~7/21『ジブリ映画に描かれる心理(1) -祈りと守り-』~【後編】

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学生スタッフによるスペシャルイベント 講義リポート ~7/21『ジブリ映画に描かれる心理(1) -祈りと守り-』~【後編】

(前編からの続きです)

後半でメイがいなくなるシーンで、サツキはお父さんに教えてもらった『祈り』をし、トトロに「メイを探して」とお願いをします。サツキの思いが通じ、トトロに出会う道が開け、『祈り』のおかげでメイを見つけることができます。

この物語は、トトロも猫バスもあっち側の世界の住人で物の怪です。物の怪とは普通繋がりがなく、怖がったりしたら我々の前に姿を現しません。この物語のメイとサツキも最初は物の怪を怖がっていましたが、お父さんの『祈り』などの教えで、物の怪と手を取り合うことができました。この映画は得体の知れないものとでも『祈り』のような方法で歩み寄ることで、手を取り合い守ってくれることを教えてくれているのではないかと考えられます。

 

この『となりのトトロ』の講義で個人的に印象に残ったお話が傘を貸すことについてです。映画のワンシーンで、カンタがサツキに傘を貸す→サツキがトトロに傘を貸すという貸し借りの連鎖が起こります。この傘を貸してくれたお礼にトトロはどんぐりをくれ、貰ったどんぐりをサツキたちは庭に蒔きました。『祈り』の方法の他にも人間と人間同士の縁の繋がりが、物の怪との縁の繋がりにも結びつくのではないかと、様々な視点から考えることができました。

 

このように、アニメや映画を普段とは違う視点・観点から見てみると新たな発見をするときがあります。本学では映像教材や作品を見る機会のある授業が多いので、今回の授業で興味を持たれた方は、京都光華女子大学で新たな発見をしてみてはいかがですか。

 

心理学科2回生  H(2018725)