京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 学生スタッフによるミニ講義リポート ~8/4『ジブリ映画に描かれる心理(2) –大人になること–』~

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学生スタッフによるミニ講義リポート ~8/4『ジブリ映画に描かれる心理(2) –大人になること–』~

8月4日(土)のオープンキャンパスのスペシャルイベントは、心理学科教授の藪添隆一先生に「ジブリ映画に描かれる心理-大人になること-」についてご講義頂きました。

 

映画「ハウルの動く城」では、ハウルはとても孤独な少年時代を過ごしており、「孤独は悪にも門戸を開く」と言うように悪魔と契約を交わすことになりました。その契約とは、魔法(万能感と自由)を手に入れる代わりに魂をもらうというものです。

 

自由になったハウルはいつも行動しては暴れ、落ち込み精神的に不安定な生活を送ってきました。ハウルは身体は大人ですが心は子どもでした。しかし、ソフィーと出逢ったことによって、守るべき家族が出来、愛することを知りました。そしてハウルは心を取り戻し、大人へと成長していくのです。

 

ソフィーは最後に「心って重いのよ」と言います。心とは心理学では、悩める力とも言えます。心を回復するということはとてもしんどいことです。カウンセラーは、その人の悩みをなくしてあげる仕事ではなく、上手に悩めるように一緒に悩むお仕事です。また、ハウルの世界では魔法が使えますが、現実は使えません。そのためカウンセラーは「魔法を解く仕事」だと言っても良いでしょう。

 

人間の心の中ではそれぞれのドラマが流れており、それをファンタジー思考と言います。ファンタジー思考を理解することで、心の問題で生きづらくなった人の気持ちがわかるようになります。心理学を学びたい方、今回の講義で心理学について興味を持たれた方、京都光華女子大学の心理学科でジブリ映画を観ながら心について学んでみてはいかがでしょうか。

 

                                                                                                                         心理学科4回生  A(2018年8月10日)