京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 大学院の授業紹介「心の健康教育に関する理論と実践」

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大学院の授業紹介「心の健康教育に関する理論と実践」

「心の健康教育に関する理論と実践」は本学大学院での公認心理師養成のスタートと共に、2018年度から開講された新しい科目です。心理専門職者に求められる役割のひとつに、心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供があります。心理学の理論や知識を、すべての人の心の健康の維持・増進に役立てるために、どのようにすればよいだろうか?本授業では、その基本となる理論を学び知識を身に付けることに加え、実践例の体験や、心の健康教育プログラムの立案を行いました。受講生の皆さんは、プログラム対象者のためにどのように役立ちたいか、そのためにどのようなアプローチが効果的か、と、心と頭をフル回転させてプログラム案の作成に取り組みました。受講生の皆さんの感想を、ぜひご覧ください。

(大学院心理学研究科 非常勤講師 神庭直子)

 

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普段、健康について考える機会は少なく、健康について考えることは健康になるための第一歩でもあるのだと感じました。このことから、自分の心身の健康を守るためには、健康について考え、健康である為の知識を身に着ける必要があることを実感しました。今回の授業で私は、小学5年生を対象とした自己肯定感の向上を目的とするプログラムを作成しました。健康に対する取り組みは、継続的に行われていくことが好ましいです。自己肯定感は、心の健康にも影響があり、早期から自己肯定感の高め方を知っておくことで、心の健康を保つことにつながります。プログラムでは、自分の長所についての理解を深めてもらい、また、自主的に取り組んでもらえるよう、工作を取り入れました。プログラム作成・実施するのは大変でしたが、自分自身も健康である為の実践方法を学ぶことができました。授業は終わりましたが、この学びを今後に活かしていきたいです。

(修士1年Y.T.)

 

私たちがより快適に生きていくために“健康”への追求は何よりも大切なのではないかと感じます。「心の健康教育に関する理論と実践」は私にとって、心身の健康について見つめ直す機会を与えてくれる授業でした。健康教育プログラムの模擬授業では、高校生を対象にしたストレスマネジメントの一環の授業設定で、アサーション・トレーニングの実践を取り入れました。社会生活の中で集団でのコミュニケーションを経験する機会は多いと思います。そこで、コミュニケーションから生まれるストレスの解消、またはより高度なコミュニケーション能力を習得すべく、コーピングの一つとしてアサーティブなコミュニケーションの学びを目的としました。より正確な模擬授業の実施に向けて、実践のみではなく実証的なプログラムであるかなどの理論的な視点も必要であったので、難しく頭を抱える場面もありましたが、どの準備段階も有意義な時間であったと感じます。これからの心理士という立場において、心の健康についてより広めていけるように精進していきたいと思います。

(修士1年Y.K.)

 

本授業は、座学に加え、実際に身を持って体験することが出来る、そんな授業内容だったように感じます。私たち学生同士のディスカッションや、ロールプレイでは、様々な意見を取り入れることで、新たな考えを持つことができる、とても有意義な時間だったように感じます。また、授業内ではレジュメに加え、様々な論文を参考資料として配布していただけたので、授業以外の時間も新たな知識を得ることができ、積極的に学習を進めることが出来ました。最終回では、自分自身で対象者やプログラム内容を考え、発表するという機会をいただき、どのように工夫したらよいか、留意点についてなど、実際に現場にいることを想定したプログラム案を作成することができ、発表後は良い点、改善点含めて自分の中に落とし込むことが出来たので、とても貴重な経験となりました。他の学生のプログラム案も実際に体験することで、様々な年代の対象者に対するプログラムを知り、そして考えることが出来たので、今後現場に出た際は、本授業内容を踏まえ、生かしていきたく思います。

(修士1年Y.H.)

 

 

(2019年1月21日)