京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 学生スタッフによるミニ講義リポート ~「声なき声」を拾い集める-スクールカウンセラーの仕事- ~

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学生スタッフによるミニ講義リポート ~「声なき声」を拾い集める-スクールカウンセラーの仕事- ~

 雨の日が続き洗濯物の溜まり具合が気になり始めた今日この頃。

 さて8/4(日)にオープンキャンパス内で行いました、ミニ講義『「声なき声」を拾い集める―スクールカウンセラーの仕事―』のリポートが学生スタッフより届きました。

よろしければもうしばらくお付き合いください。

 

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 8月4日のオープンキャンパスでは、徳田先生に『「声なき声」を拾い集める―スクールカウンセラーの仕事―』というミニ講義をしていただきました。

 平成7年、主に、いじめや44万人居るとされる不登校の問題対処のため、スクールカウンセラー(以下SC)が配置され、現在、のべ1万人のカウンセラーが活躍しています。SCは、児童・保護者へのカウンセリング、教師・生徒指導部へのコンサルテーション、道徳の授業や、地域・PTAに向けた講話を主な仕事としています。評価や授業に関わらない人、という立ち位置のSCは、教師がクラス運営や、現実適応(クラスに馴染めるか等)の視点から、間違い、失敗に目を付け指導する教師とは別に、個性や生きることそのものに視点をあて、能動性や主体性の育ちを援助します。

 徳田先生は、「テスの木」という絵本を通し、思いを心の中に収める、というお話をしてくださいました。学校には木があり、木は、ほんの少し身を隠すことのできる木陰を生み出していました。しかし、最近の学校は、少しの失敗も許されないような場所になってきています。学校とは、本来、名前を呼ばれる経験などを通し、社会の一員として受容され、児童自らが問い、吟味し、自分の関心事、つまりは自分らしく生きるということを見つける場所であるべきです。そのために、健全な失敗、試行錯誤のできる安全な空間でなければなりません。今後のSCの活躍で、子供たちの生活によりよい学校ができれば、という願いで締めくくられました。

 近年、さまざまな場所で、心理学の需要が高まっています。興味を持った方はぜひ、実際に足を運び、直接お話をしに来てください。

心理学科3回生T (2019年8月30日)