京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース 警察との連携授業① 京都の犯罪状勢と護身術 −ウィズコロナ−

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警察との連携授業① 京都の犯罪状勢と護身術 −ウィズコロナ−

本学は、京都府右京警察署と地域の安全・安心等に関する協定を締結しています。この協定は、それぞれの持つ専門分野を活用して相互に連携し、地域の安全・安心及び双方の業務・教育の充実を目的としています。

司法・犯罪心理学」の授業で、右京警察署の方からお話を伺いました。昨年度はコロナ禍のため実施できませんでしたが、緊急事態宣言が解除され対面授業再開となったため、来ていただくことができました。お話は京都の犯罪発生状況全般に始まり、大学生の犯罪、特殊詐欺、女子大学生が被害者となりやすい「痴漢・盗撮」の発生場所と防止策へと展開していきました。電車内、自宅マンションといった犯罪のおきやすい場所でのケースを取り上げてのお話は、リアリティにあふれていました。

サプライズがありました。不審者(=私服警察官)が教室に侵入し、しばらく徘徊してから立ち去りました。ここでクイズが始まります。「帽子をかぶっていたか?」など10問です。受講生は、再生ヴァージョンの質問と4択ヴァージョンの質問に答えました。4択ヴァージョンでは、9問正解が最高でした。このクイズは、次回の授業で取り上げる「目撃者証言の心理」と関連しています。

その後、護身術に移りました。お二人の警察官が、いきなり腕を捕まれた場合、後ろから羽交い締めされた場合などを想定して、護身術を披露して下さいました。刃物や拳銃を手にした暴漢への対応は、日々の鍛錬の賜物と感じました。護身術を使う場面に遭遇しないように、普段から気をつけることが肝要とのことでした。

「司法・犯罪心理学」は、国家資格である「公認心理師」の資格科目に該当します。犯罪、非行、犯罪被害及び家事事件に関する基本的事項と、司法・犯罪分野における問題に対して必要な心理的支援について学びます。今回のお話と護身術は、社会で起きている犯罪の実情の理解や自分自身が被害者になり得るという実感を通じて、受講生の学びを深める貴重な体験でした。

2021.7.6 竹西 正典