京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース マインドフルネスへの道 ~瞑想編1~

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教員コラム

マインドフルネスへの道 ~瞑想編1~


rマインドフルネス(Mindfulness)とは何でしょう?
「聞いたことがある」って方も多いかもしれません。
元々はアメリカやヨーロッパで社会に根付きつつあるものが、近年、日本でもじわじわと注目を浴びてきています。

マインドフルネスとは、「特別な注意や配慮を持って、意図的に、現在の状態に注意を向けること、又は注意を向けている状態」と言えます。
著名な研究者の言葉を借りると、以下のように説明されています。

「意図的に,今この瞬間に,価値判断することなく注意を向けること」(Jon Kabat-Zinn, 1944~)

「マインドフルネスとは,自分が何者であるかを探り,自分の世界観と自分のいる場所を問いながら,意識を目覚めさせて自己や世界と調和して暮らすこと。」(スティーブン・マーフィ重松)

一見すると、難しいですね笑
要するに、今、私たちがどんな状態なのか、何をしているのか、何を考えているのか、どんなことを思っているかについて、観察し、気づくということを示しています。

一つ例をあげてみます。
私はほとんど毎日、朝食に納豆卵かけご飯を食べます。とっても好きで、たいてい楽しみに食べるんですが、毎日同じメニューで慣れているので、ぼんやりと、TVのニュースを観ながら食べたり、音楽を聴いたりしながら食べると、気づいたら食べ終わっています。
これは全く自分が取り組んでいることや自分の感覚(味覚など)に気づいていない、つまりマインドフルネスではないですね。
一方で、今日は良質な卵と納豆を買ってきたから、いつもより楽しみやなあーって思って、納豆卵かけご飯をいつも以上に味わおうと意識して食べると、食べるための一つ一つの動作、味わい、匂い、「おいしい!」という気持ちなど、そのとき体験している感覚や感情に気づきやすくなります。このような状態は、マインドフルネスを体験していると言えます。

今回はマインドフルネスがどういったものかについて、簡潔ですが、説明させていただきました。
次回は実践方法やポイントについて、説明いたします。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
みなさんがマインドフルで穏やかな毎日を過ごせますように☆彡

2021年11月19日(金) 心理学科 谷本拓郎