2018.09.20 教員コラム

アメリカ便り②「富める者、貧しき者」

カリフォルニア州とネバダ州にまたがる形でタホ湖という大きな湖があります。そこには富豪の別荘がたくさん並んでいます。

富豪たちはシリコンバレーなどで稼いで、週末はタホ湖の別荘にきて、ボートやヨットで休日を楽しみます。

サクラメントの友人宅の近くには、家の前にセスナ機、キャンピング用のバス、乗用車が並んで停められています。家の前の道路は普通より幅が広く、その道路を滑走路として、セスナ機で出勤するのだそうです。もちろん家の裏にはプールがあるのでしょう。

サンフランシスコの物価は高く、外食すると、レストランのハンバーガーは10数ドル(1200円~1500円)します。それほど大きいとは思えない(アメリカでは)家が1億円するそうです。友人一家が昔住んでいたという家でしたが、今はとても買えないと言っていました。

その一方、サンフランシスコの市庁舎付近には、夕方にテントの市が立つのですが、ホームレスの人たちがたくさんおられました。

暑いさ中、犬と一緒に地べたに寝ている人もいます。若い、金髪の女性もいました。胸に小さな犬を抱いて、段ボールに「私はホームレスです。何かください」と書いたものをもって立っています。「1ドル、1ペニー」と声をかけてくる人もいます。友人はそんな時、車を止めて窓を開け、お菓子の袋を渡します。現金を渡すと、ドラッグや酒、煙草に消えてしまうからだそうです。また、外食すると一皿に入っている量が多くて、とても食べきれません。すると、お店の人が、タッパーが必要かと聞いてきます。残した食べ物をタッパーに入れて持ち帰り、ホームレスの人にあげたりするそうです。夜には出歩かず、出かけても安心な場所を聞いてから出かけるようにと注意されました。ダウンタウンの中心部は、高級ホテルが立ち並び、ホームレスも見かけましたが、出かける先を選ばなければならないことはありません。

貧富の差は日本でももちろんありますが、貧しき人たちを救うのは行政の力が大きいと思います。しかしアメリカでは、人々のボランティア精神に頼るところが大きいと思われました。

ところ変われば、ですね。考えさせられることが多くある旅でした。

 

 

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