7/6(土)に本大学で第1回目を開催しました。失語症の方は言葉の不自由さから、他の人とコミュニケーションを行う機会が多くありません。このため、このサロンではコミュニケーションを楽しむ場を提供したいと思って企画しました。
当日は8人の失語症当事者の方(+3人の同伴者)が参加し、自己紹介や近況報告を行い、後半ではゲームと懇談が行われました。ゲームは本学学生が失語症の方に合わせて作ったもので、学生と当事者は歓声を上げて楽しんでいました。懇談では当事者の方の失語症にまつわるエピソードや趣味などを聞いたり、当事者の方が学生にSTを志した理由を質問されたりしていました。最後は当事者の津田達司氏の左手によるハーモニカ演奏を聴き、「ふるさと」を合唱しました。2時間という短い時間でしたが、当事者の方と学生は楽しいサロンを共有できたと思います。
以下に学生の感想を載せます。
手作り絵カードを使って神経衰弱を参加者の方々と行い、楽しんでもらえて良かったです。 参加者の方とフリートークをした時、神経衰弱では絵と文字をいれてあって分かりやすかった、ゲーム感覚で言葉を覚えると楽しいと、おっしゃってくれました。 今回、参加者の方々とお話しをすることができて、声の大きさや話し方など工夫して話していければなと思いました。(MH)
初めてコミュニケーション支援プロジェクトの活動に参加させていただきました。私は、失語症の領域に少し苦手意識があります。目に見えない脳の中で起こっている障害だからです。症状の想像がしにくく、記憶に定着しにくいのです。それを払拭したいと、この失語症サロンに参加しようと決めました。失語症をお持ちの方々とお会いして、直接お話もさせていただきました。失語症があろうとも、私たち学生に一生懸命伝えようとしてくださるお姿に、苦手意識を払拭して、勉強を頑張らなければならないと強く思いました。ありがとうございました。(HA)
今回初めて失語症サロンというものに参加しました。自分たちが考えた神経衰弱を楽しくやってくれて自分たちも楽しく出来ました。また、ハーモニカの演奏は左手だけを使って演奏していてとても綺麗でした。普段あまり失語症の方と関わるといった機会がないので今回参加できてよかったです。次また失語症の方と関わる機会があれば、できるだけ大きな声でゆっくりと話したいです。(AK)
当事者の方と直接お話しさせていただいて、当事者の方が趣味について活き活きとお話しされているのを見て、失語症は見た目ではほんとに分からないと改めて感じました。しかし、失語症のタイプは様々なので、コミュニケーション方法や接し方は人によって違うなと実感することができました。授業で習った症状を実際に見ることができたり、昔の曲を知ることができたり、とても勉強になりました。(AY)
1時間という短い間でしたが、ゲームやコミュニケーション、ハーモニカ演奏などを通し、失語症の方々やそのご家族と共に心から笑い合うことによって、とても楽しい時間を過ごすことができました。ゲームでは、各グループに分かれて神経衰弱を行いました。私が担当したグループでは、最初にカードを捲った失語症の方が「よかったぁ~、数字じゃなくて」と仰っていたのが印象に残っています。やはり、失語症の方にとって数字は難易度が高いものであり、絵や漢字は比較的容易なのだと再確認しました。
失語症の方だけでなくご家族も一緒になって神経衰弱を楽しんで下さったので終始笑顔が絶えず、とても盛り上がりました。また、神経衰弱が終わった後も、失語症の方々の過去の貴重なエピソードや我々、学生にもSTを志した理由、実習での風景などについて質問して下さいました。最後のハーモニカの演奏では、多少知らない曲もありましたが、力強く綺麗な音色で心に響きました。ハーモニカの演奏に合わせて、『ふるさと』を全員で合唱する際、青野さんの歌声が一際輝いていたので、同じグループの失語症の方とご家族が感動されていました。
閉会の挨拶時に松田先生が喚起されていたように失語症の方には、通常より少し大き過ぎるくらいの声量ではっきりと話すことが円滑なコミュニケーションに繋がるということを失語症の方々とお話しする中で実感しました。今回の貴重な体験を生かし、失語症の知識をより深めて今後も失語症の方々との関りを増やしていきたいです。(YH)
短い時間でしたが、失語症の方と交流する機会をいただきありがとうございました。自分たちで考え、作ったオリジナルの神経衰弱をどのグループも楽しそうに行なっていたのがとても嬉しかったです。自分の声はまだまだ大きくないし、ハキハキと話せなかったので、次回はその反省を生かして今後も積極的にこのような会に参加して行きたいと思いました。(MY)