私は、急性期、回復期、地域包括のある病院に勤めています。主に脳血管疾患の患者様が対象で、嚥下障害、構音障害、失語症、高次脳機能障害などのリハビリを行います。
他職種との連携も大切にしており、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、栄養士などと情報共有をして、患者様の入院~退院までをサポートしています。
②大学で印象に残っている授業
2回生のときに受けた摂食嚥下障害学演習です。座学と違って演習では実際に行うので、聞くだけよりも理解しやすかったです。
嚥下障害をきたすと、口や喉の動きが低下してムセてしまうことがあります。その場合、食事は食べやすい軟らかさに調整(例:米飯→お粥)しますが、お茶にはとろみを付けます。演習では実際にとろみ茶を作って飲んだのですが、普段飲むお茶とは全く別物で、とろっとした感覚が少し苦手に思いました。臨床では、患者様がとろみに対して不快感も持たれたり拒否されたりすることがあります。
私はその気持ちがわかるからこそ、「どうすれば不快感なく飲んでもらえるか」「飲み方に工夫をすれば、とろみを薄める・とろみがなくても飲めるのでないか」などと考えて取り組めるようになりました。また、4回生での国家試験勉強も印象に残っています。過去問をもとに分野別で先生が講義してくださり、4年間の学びの集大成として知識を固めていきました。
講義の時間以外は、朝から晩まで仲間と勉強に取り組んでいました。しかし、長時間集中し続けることは難しいので息抜きもします。本学はイオンやご飯屋さん、コンビニが徒歩圏内にあるのでかなり充実していると思います。勉強を忘れる時間を設けて、リフレッシュを図ることが大切ですね。
③大学での思い出
高校までと違って専門知識を学んで身に付けていくため、入学したての頃はとにかく必死でした。数ヶ月経過すると講義にも慣れ、学生生活を楽しむ余裕が出てきました。
講義が早く終わる日は、友達と遊びに行くのも楽しみの1つでした。よく遊んでいた友人がいるのですが、その子たちとお酒・おつまみを買って鴨川で語り合うなど、成人だからこそできる遊びをしていました。
④高校生へのメッセージ
現在、医学の進歩によって助かる命が増えました。それに伴い、リハビリを必要とする人も増えています。言語聴覚士(ST)は、理学療法士や作業療法士に比べて有資格者が少ないのが現状です。
難しいこともありますが、そのぶん魅力ややりがいもたくさんあります。人の役に立ちたい、人と話すことが好きな方はSTを目指してほしいです。本学には、臨床経験豊富な医師、STが教員としていらっしゃいます。
どの先生も優しく、分からないところがあれば丁寧に解説してくださいます。勉強できる環境も整っているので、ぜひ本学で学んでもらえたらと思います。