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学生ブログ

卒業生リレーエッセイ⑬

①言語聴覚士を目指した理由
 言語聴覚士という職業を知ったきっかけは祖父が脳梗塞、祖母が認知症を患ったことからでした。
 小児分野の言語聴覚士を目指すようになった理由は、大学時代に行っていた発達障害や重症心身障害児の放課後デイサービスのアルバイトで、ことばやコミュニケーション、食事の面で困っているこどもたちの姿を見て、何か力になれたらと思ったからでした。

②大学生活の思い出
 大学時代一番の思い出は、臨床実習です。毎日慣れないことに取り組みながら、実際の現場に出たときのノウハウを実習指導者の先生方や大学の先生方から学ばせて頂きました。その時に学んだことは、言語聴覚士として働く今でも基礎となっています。
 実習中は夜遅くまでレポートを書く日々でした。レポートを書いている間、友達と電話をつなげ、わからないことを聞き合っていました。友達と切磋琢磨しながら、そして家族や先生方に支えていただいた、人生の中でも忘れられない期間でした。

③現在の仕事内容
 現在は、市立のこども発達支援センターで言語聴覚士として働いています。通園と外来があり、担当のお子さんの言語・コミュニケーション、摂食嚥下のセラピーを行っています。
 コロナの流行により、現在はセラピー前に検温を行っており、付き添いの方も一人のお子さんにご家族一名という形で行っています。元々セラピー時間は一人40分実施していましたが、一つのセラピーが終わるごとに消毒を行っているため、現在は一人30分のセラピーになっています。

④高校生へのメッセージ
 言語聴覚士と言っても一括りにできない職種です。分野としては成人と小児で、大きく二つに分けることができます。例えば、成人では脳梗塞や認知症の患者さんに対して、言語訓練や食事面のリハビリが多くあります。
 小児では発達障害や重症心身障害児に対して、言語・コミュニケーション面や食事面のセラピーがあります。仕事で使う専門用語や仕事の内容も、成人と小児(0歳から18歳)でも違いがあります。
 成人分野でもまた細かく分けると、働く職場によって業務の内容が全く異なる、とても奥深い職種です。まだあまり知られていない職業ですが、実際に現場で働くようになって、相手に寄り添うことのできる職種だなと改めて感じています。
 人と関わることの好きな人にとって、とてもやりがいのある仕事ではないかと思います。少しでも、興味を持ってもらえると嬉しいです。

実際に使っている絵本や絵カードです。だるまさんシリーズの絵本は、こどもの間でとても人気があります!