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学生ブログ

卒業生リレーエッセイ⑰

⓵言語聴覚士を目指した理由
 私は、高3になって進路を決めていく時期に元々考えていた進路を断念し、自分の将来をどうすればよいのか迷っていました。そんな時に、母から言語聴覚士という職業を教えてもらい、知りました。
 私自身、生まれつき左手に障害があり、高校卒業まで作業療法士(OT)の先生にお世話になっていましたが、その頃は「個室で行うリハビリもあるのか」と思っていたくらいで、正直リハビリという職種に言語聴覚士があるとは知らずにいました。
 目指そうと思った理由は、母からの勧めもありますが、それだけではありません。職種は異なっても、今度は自分自身が療法士となり患者様の支えになりたいと考え、言語聴覚士を目指しました。

⓶大学生活の思い出
 大学時代の印象に残る思い出は、4年間所属していた吹奏楽部での部活動です。元々、中学・高校時代と吹奏楽部に所属していました。大学生になってからは勉強と両立出来るか不安でしたが、「出来るところまでやろう!」と意気込んで入部したのを覚えています。
 少人数だったので、大変なことも多かったですが、他学科の友達・先輩・後輩、演奏会を通じて他大学の学生とも交流を持つことが出来たので、とても嬉しく、楽しかったです。
 言語聴覚専攻ではクラスみんなで一緒に受ける授業が多いですが、なかなか他学科の学生と関わる機会が少なかったので、部活動を通していろんな方との出会いがあってよかったです。

【先生方との関わりについて】
 京都光華女子大学の言語聴覚専攻は、学生と先生方との距離感が良い意味で近いので、質問もしやすく、私はそんな空気感が好きでした。
 1期生として入学し、先輩もいない中で不安はありましたが、国試前には、グループに分かれて勉強会を開いて下さったり、最後までとことんご指導して下さいました。卒業後も、悩んだ時には大学に行き、相談したりしています。

⓷言語聴覚士になってみて、良かったこと
 以前担当した患者様で、誤嚥性肺炎で施設から入院された方がおられました。その方はご高齢でコミュニケーションを取ることが難しく、飲み込む力も低下されていたので、食事を口から摂れるか摂れないかで、その後の方向性が大きく変わる状況でした。
 理学療法士(PT)や作業療法士(OT)とも連携し、すぐに、肺炎を再発してまた入院されるかもしれないというリスクを負いながらも、無事に口から食事を摂れるようになり、元の施設へ戻って頂けました。後日、ご家族から「ありがとう」という言葉をお手紙でいただいた時は、言語聴覚士をやっていて良かったなと心から思いました。

⓸高校生へのメッセージ
 言語聴覚士として働く中では、患者様・ご家族だけでなく様々な職種の方と話す機会があり、人と話すことが好きな方にはもってこいの職業だと思います。ですが、私自身は人見知りで緊張しやすいタイプです。もしかすると、皆さんの中でも同じような方がおられるかもしれません。
 一歩踏み出す勇気は必要ですが、私は今は割り切って自分から積極的に話すように意識したり、こちらから話すだけではなく、患者様から話したくなるような話題を振ってみたりして、自分なりに工夫をしています。言語聴覚士という職業は、知名度は低いですが超高齢社会ということもあり、需要は多く将来性のある職業と言われています。
 これからの進路について迷っている方もいるかもしれませんが、少しでも言語聴覚士という職業に興味を持ってもらえたら嬉しく思います。

よく働き、よく遊び・・

頑張った部活動!

・・よく食べる