5月28日に2022年度京都光華まちづくり講座(京都光華女子大学 地域連携推進センター (koka.ac.jp))の一環として、「認知症に見られるいろんな症状には、実は理由があります!」と題して、講演を行いました。この講座では、まず言語聴覚士のお仕事について紹介し、認知症が何らかの認知機能の低下で日常生活に困難を生じた状態であること、認知症の前段階としてフレイル「脆弱状態」があること、フレイルには認知的フレイル、身体的フレイル、社会的フレイルがあり、それぞれの観点から認知症予防を心がける必要があることをご説明しました。毎日引きこもりがちに過ごし、ごろごろテレビを見ながら過ごすといった生活が、知的活動をしないという点では認知的フレイルを、動かない、足が弱るという意味では身体的フレイルを、人との交流がなく、社会における役割を持たず会話もないという意味では社会的フレイルを悪化させていくことなどをお話ししました。
後半は、認知症に認められる様々な周辺症状について、その成り立ちを説明し、成り立ちから考える対策をお話ししました。例えば、取り繕い反応という症状があります。これはアルツハイマー型認知症で認められることの多い症状ですが、例えば、「最近のニュースってどんなのがありました?」という質問をした際に、「最近ニュース番組を見ていないのでわかりません。」というような反応をする場合です。患者さんは「覚えていない・知らない」とだけ答える代わりに、「なぜ知らないのか、それは決して私が忘れているからではないのですよ」という説明を付け足して答える傾向にあるわけです。このことは、認知症の方の心の中をある程度示唆しています。どんな病気でも嫌なものですが、認知症という病気は、罹患した患者さんにとって認めたくない、隠しておきたいものだ、ということですね。認知症の方に適切な対応をするためには、このような認知症に罹患した方の心の様子をわかっておかないとうまくいかないことが多いとされています。高知大学の精神科の教授をされている數井先生という先生が立ち上げた「認知症ちえのわネット」認知症ちえのわnet (chienowa-net.com)というHPに、認知症の介護に重要な様々な情報が載せられていますので、併せ、ご紹介しておきます。
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