2024.12.19 教員コラム

「こども報恩講と手話通訳」(教員コラム:高井ST)

浄土真宗の総本山である東本願寺で、子ども達を対象にした行事があります。

最も大規模なもので、11月にある「子ども報恩講」には、全国から数百人の子ども達が集まります。そこでは昨年度から京都光華女子大学の手話サークルの学生に私も協力して手話通訳をつけています。

仏教に関連する用語はいくつもあります。親鸞聖人・阿弥陀仏・御影堂など固有名詞も多いです。ちなみに「東本願寺」は、「東」「本(本当の)」「寺」を組み合わせた手話を用います。

「報恩講」は、「親鸞聖人=男性を表す親指を尊敬の意味をもって目の上に掲げて」「感謝する=ありがとう」「講=授業・お話」という組み合わせた手話。いただいた原稿をもとに、どんな手話表現にするのかを考えるのも、難しいけれど大切な時間です。


手話通訳をしているあいだは、きちんと正座してこちらをみている子ども達の視線を強く感じます。そして、終わると何人かの子ども達が「『ありがとう』の手話、知ってる」とか、話しかけてくれるのです。


そういえば、小学校5年のどの国語の教科書にも、「手話と点字」をテーマにする題材があります。

英語で簡単な挨拶や自己紹介ができるのと同じレベルで、手話が身近なものになってほしい。また、目と手を使うことで、対話する相手を意識したより豊かなコミュニケーションに通じると信じています。


本専攻では、来年度「手話とコミュニケーション」という講座が始まります。楽しい充実した学びになりますように! 
    

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