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学生の活動

言語聴覚士の支援を受けた方とご家族のお話

12月第1週の1年生の基礎ゼミでは、病気で失語症となられ、言語聴覚士の支援を受けた方を二組お招きして、ご病気についての体験や、リハビリの内容、現在の活動などについて話していただきました。
また、ご家族からもお話を伺いました。

ご病気になられた時の様子については、「意味のわからない言葉を発していた」「自分の名前も言えなかった」「文字の意味がわからなかった」などの症状がみられたとのことでした。
また、言語のリハビリは、文字単語と絵を線でつなぐ課題を行ったり、自分の興味のある歴史のクイズを訓練として行ったこと、言語以外にも、料理や折り紙などを作業療法で行ったことなどを教えていただきました。 

一人目の方は、「大津絵踊り」について本を執筆されるほどお詳しい方で、その話を楽しそうにしてくださいました。
二人目の方は、お若いときに失語症になられたのですが、現在は、「失語症」を世間に広く知ってもらえるように、積極的に広報する活動をされているとのことでした。「障がいがあることを自分の強みと考えて、前向きに物事に取り組みたい」と言われた言葉が、印象に残りました。
困難な状況を乗り越えてたどり着かれた、その力強い言葉に、こちらが励まされる思いでした。

ご家族からは、ご主人や娘さんが失語症になられた時の不安な気持ちや、家族として見守ることが大切だというお考えを教えていただきました。

言語聴覚士を目指す学生に望まれることは「患者の心に寄り添ってほしい」「ゆっくり待って聞いてほしい」ということでした。
この言葉を忘れないようにして、将来、患者さんを支えることができるSTになれるよう、がんばりましょう。