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教員コラム

「幸せ」のカタチ

TVドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」が、先日最終回を迎えました。
前週から「児童虐待」がテーマになっていました。主人公は、始めは育児放棄していた母親を「虐待するひどい母親」と捉えていましたが、実はこの母親も自分の親から虐待を受けていた過去があったと知ってからは、母親と向き合うことが大事だと気づきます。虐待の連鎖。母親がそこから脱出できずに苦しんでることに気づいた主人公は、少女と母親共に支援が必要だとして、自分にできることを探していきます。その結果、母子共に主人公に少しずつ心を開いていく…という展開でした。
 長い間育児放棄された少女が、「お母さんに会いたい」と話してくれたシーンは印象的でした。しかし私は母親の「幸せって何かわからない」という言葉が心に残りました。どんな親子になりたいか、どんな暮らしをしたいのか、将来を想像したいけれど母親は「幸せ」というものがわからないから、次の一歩を踏み出せずに立ちすくんでいたシーンは、思わずグッときました。
そこで、主人公は「寄り添って一緒に考えましょう」と必死に伝えます。
ソーシャルワーカーとして、精一杯の言葉だったと思います。

 私はこのドラマを通して、幸せのカタチって何なのか、と考えていました。きっと、幸せのカタチは人それぞれ、人の数だけ存在するのかなと思います。もしかしたら、誰もが手探りで幸せのカタチを探し続けているのかもしれません。
だからこそ、「一緒に考えましょう」と寄り添うソーシャルワーカーの存在は、大切なのだと思います。
 様々な人の「幸せのカタチ」を一緒に探す仕事。ソーシャルワーカーをそのように理解していただければ嬉しいです。

 

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