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こども教育の学び

幼稚園実践実習報告会を行いました

今年度幼稚園実践実習は、コロナ禍のまさに緊急事態宣言下に行うことになりました。

各幼稚園や各自治体の緊急事態宣言下の実習実施の対応によって、約3分の2の学生は予定通り行えましたが、残りの3分の1の学生は2月以降に延期という事態になりました。実習を終えた学生たちが、10/6(水)に実習報告会を行いました。

報告会は2グループに分かれて、前半は一人ずつ自分自身の実習の学びについて、心に残ったことを中心に報告をしました。

後半は、全員の報告をもとに4~5名ずつの小グループになってさらに話し合って、学びを深めました。

前半の報告では、絵本や手遊びは毎日のようにさせていただいたこと、朝の会で毎日ピアノを弾かせていただいたこと、設定保育や半日保育をさせていただいたこと等、園によって経験させていただいたことは様々でしたが、実際に自分が経験したことで感じたことがたくさん報告の中にありました。

設定保育では、保育案を立ててイメージをして臨んだけれど、実際子どもたちを前にすると頭が真っ白になってしまってうまく進められなかったという話や半日保育をする際に、担任の先生の保育の進め方をしっかり、頭に入れて同じように進めていくつもりだったけれどなかなか思ったようには進められなかったという話がありました。

3週間という期間が長いと思った時もあり、特に最初は緊張して子どもとどうかかわったらいいのかわからなかったけれど、最後にはとても仲良くなれたこと、そして3週間だったからこそ子どもの変化に気づき、成長をしっかり見ることができてよかったという話もありました。

今年度は、実習前の夏休み期間中に手作り教材をつくりました。ペープサートやパネルシアター、エプロンシアターなど力作が並んでいました。その手作り教材を使って実際に保育を行ってみての感想なども報告されました。子どもたちは、実習生の熱演を楽しんでくれたようです。対象年齢を考えてつくったつもりだったようですが、実際にやってみてそれぞれに思うところがあったようです。今回つくった教材は宝物です。実際に現場に出た時にも使える強い味方です。大事にしておいてほしいと思います。ペープサートにしてもパネルシアターにしても、シルエットクイズにしても一方通行では楽しくありません。子どもたちの反応を確かめながらすることが大事ですね。何度も子どもたちの前で実践することで、どんどん子どもたちとやりとりをし、共に楽しみながら進められるようになっていかれることでしょう。

小グループでは、保育者の言葉かけの際の声の大きさやトーン、メリハリをつけた話し方、設定保育を行う時の導入などキーワードをもとに話し合いを深めていったことが報告されました。一例として「子どもたちに静かにしてほしい時に子どもたちの声の上をいく大きな声で『静かにしてください』というよりも小さめの声で話しかける方が子どもたちが『何かな』と集中して聞こうとしてくれるということがわかった。声の大きさは大事だなと思った」という話がありました。大事な気づきがあったようですね。保育者の声掛けの大切さについていろいろな授業では学んでいても、実際に自分自身が感じたことはとても大きな学びであると思います。実習ならではの学びが、そこにあります。自分自身が経験してこその学びがとても大事なことです。うまくいかなかった時もうまくいった時も何故かなとその要因を振り返り、次に活かしていくことが大事なことになってきます。

今回の実習でそれぞれが学んだことを次の実習に活かしていっていただきたいです。

幼稚園教育実習を終えた皆さん、お疲れ様でした。延期となった皆さんもまた頑張りましょう。それぞれの学びを共有するいい実習報告会ができました。有難うございました。

「おべんとうバス」のパネルシアター

絵本「三匹のやぎのがらがらどん」の人形