ニュース

本の紹介⑥食べられるいのちのお話

 みなさま、こんにちは。
 8/1・2のオープンキャンパスにご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。先日開設したTwitterアカウントでもお知らせしておりましたが、「健康栄養学科がワカル!スペシャルMOVIE」が公開されておりますので、またよければご覧くださいませ?
https://www.koka.ac.jp/opencampus2020/net_oc/

 さて、不定期でお送りする本の紹介シリーズ、今回は・・・? 

 その⑥『いのちをいただく』 

(文 内田美智子、絵 諸江和美、監修 佐藤剛史、西日本新聞社、2009年5月11日第1刷発行、2010年10月1日第8刷発行)

 こちらは、現在の日本で扱われる「食される命」について、絵本と文章の2本立てで構成されています。 

 昨年度の1年生の調理実習でレポートに取り入れられた題材でもあるので、知っているみなさんもいらっしゃるかと思います。 

 「いのちって大事だよね。」 

・・・そんなことは誰だって分かっていることで、口にすれば簡単だけれど、 この本からは読むとそう易々と言葉に出来ない感情が沢山溢れ出る瞬間があります。 

 絵本は、食肉の生産者とその家族、周りの人たちを巡る実話に基づいて描かれています。
 
 「食される命」を扱う生産者の目線だからこそ語ることの出来る言葉の数々は、どれも私の胸にぐさぐさ刺さりました。 感動で胸に刺さった部分が無かった訳ではないですが、大半は、自分への戒めとして、棘として刺さってきました。 


 「私何にも考えたことなかった。」 


 何にも知らないのに、仕事として食べ物の栄養価や料理を語る自分を恥ずかしいとさえ思いました。 

 食べられる命があるからこそ、自分たちが存在する。 

 食を扱う職業に就く私は、目を背けちゃいけない。どう捉えてどう行動していこう。 

 2年前にこの本に出会った私は、沢山たくさん考える機会を貰いました。 

 『食べ物が満ちあふれている時代に、食べ物のありがたみを伝えることは難しい。食べ物を粗末にしてはならないと、伝えることは難しい。(中略)そんな時代に、どのようにして食べ物のありがたみを伝えるか。「命」でしかないのだと思う。』(p.58、59より抜粋) 

 命をもってでしか、そのありがたみは分からない。子どもから大人まで、食育活動の中で伝え続けられている佐藤先生の言葉です。彼の食育ワークショップに一度参加させて頂きましたが、この絵本が発行されて11年が過ぎた今でも、熱い食育活動をされています。 

 どう捉えて、どう考えるかは、ご自身次第なのでこれ以上言うことはないのですが、 ぜひ、是非。読んでみて欲しい1冊だということをお伝えしたいです。 

 きっと食への関心が、またひとつ増えると信じています。 

 次回オープンキャンパスは、8/22・23です。ぜひご参加ください♪
https://www.koka.ac.jp/opencampus2020/schedule/0801-23.html?id=tab1