京都光華女子大学 短期大学部 ライフデザイン学科 ニュース 授業で修学旅行プランを提案しました!

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授業で修学旅行プランを提案しました!

ライフデザイン学科教員の久世です。

ライフデザイン学科には、2年生の必修科目として「ライフデザイン特論」があります。この科目はライフデザイン学科での学びの集大成として、7つの分野に分かれて学生が自ら取り組むテーマを決定し、研究・発表を行います。4年制大学でいうところのゼミや卒業論文のようなものです。
今年度、私の担当した特論では「自分の理想を詰め込んだ修学旅行」をテーマに、8名の学生が研究に取り組みました。まずは学校教育における修学旅行の目的や意味について調べ、修学旅行や観光の問題点や近年の動向、今後の見通しなどについても調べました。そして自分の体験を活かしてプラン作りに入ります。京都修学旅行の体験学習コーディネートにおける実績をお持ちの、京都旅企画の岡田能子さんにもお越しいただき、学生が提案するプランに対して、プロの視点からご意見をいただいたことも、参考になりました。


学生目線の理想の修学旅行。どれも自分の好きなこと、自分が修学旅行で楽しかったこと、自分が修学旅行でできなかったことなどをたくさん詰め込んで、オリジナルのプランを作り上げました。そのなかから、2つのプランを紹介したいと思います。

Nさんは、とにかくUSJを楽しみたい!というところからはじまりました。岡田さんのアドバイスや調査を経て、宿泊するホテルはUSJのパートナーホテルの中でも、中学生向けの職業体験の実施実績のあるホテルを選び、ホテルでの職業体験を1日目に体験した上で、2日目に団体向けプランを利用してパークを楽しむことにしました。さらに3日目は、USJ内にエリアを持つ任天堂の世界観や歴史を知るため、京都の「ニンテンドーミュージアム」を訪問するプランをたてました。USJを支える人々の仕事に触れ、既存のコンテンツを採り入れるというUSJの特徴やテーマパークとしての工夫について知り、USJを通して自分のキャリアやビジネス・社会との関わりなどについて考えることが、このプランのテーマです。

Hさんは韓国の芸能に興味があり、韓国での修学旅行を考えました。彼女のプランに特徴的なのは、韓国でのホームステイを採り入れたことです。自分が修学旅行で訪れた沖縄での民泊がとても楽しいものだったところから、このプランを思いつきました。1日目に訪れるロッテワールドでは、希望者は近隣の制服レンタルショップで韓国の学校の制服をレンタルすることも可能としました。2日目は、朝からホストファミリーと合流し、弘大や景福宮を回ったり、韓服レンタルをしたりしながら、ホストファミリーと観光を楽しみます。ホストファミリーの方がいて下さるので、韓国語が話せない学生も安心できますし、韓国語を習う機会にもなります。夕方からはホストファミリーのお宅にお邪魔し、一緒にキムチづくりをし、夕食を頂きます。3日目はホストファミリーと朝食をとり、帰国します。1日半ホストファミリーと一緒に過ごし、衣・食・住の文化を体験することで、韓国の文化をより深く理解し、個人旅行では得難い密度の交流が行えることが魅力です。

どちらの案も、自分たちの好きなことを題材としながら、しっかり旅行を通して得られる学びについても考えられており、近年修学旅行が探究型プログラムの一環として行われている傾向を反映した、よいプランだと思いました。今回紹介できなかったプランについても、学生が他の科目で学んだユニバーサルデザインについて考えることをテーマとしたプランや、長野県の農業体験を軸にしたプランなど、よく考えられたものばかりで、発表を聞いていて、私も旅行がしたくなりました。