京都光華女子大学 健康科学部 心理学科 ニュース こころのキャラバン隊第4回活動報告(高松市立紫雲中学校にて)

ニュース

教員の活動

こころのキャラバン隊第4回活動報告(高松市立紫雲中学校にて)

9月27日、心理学科「こころのキャラバン隊」が香川県高松市にお伺いしました。香川県中学校教育研究会高松支部養護部会会員の先生方の研修の一環として、「レジリエンス(しなやかな心)を育むために~災害時の心と体への影響とその対処~」というテーマで講演をさせていただきました。

今回は、まず神庭が健康心理学の観点から、学校での「ストレスマネジメント」について、その意義と、ストレスマネジメント教育のポイントを中心にお伝えいたしました。ストレスと上手く付き合うことは心身の健康を損なう前の予防として重要ですので、災害時への備えにもなります。また、自分はストレスと上手く付き合えるのだという自信(ストレスマネジメント自己効力感)は自分を肯定的に捉えることにもつながると考えられます。したがって、ストレスマネジメントは単なる病気の予防にとどまらず、レジリエンス(しなやかな心)を育むにもつながるものと考えています。

続いて、徳田が臨床心理学の観点から、心理学科および大学院心理学研究科の被災地支援の取り組み、災害時のストレス反応やPTSDの理解とその対応、レジリエンス(しなやかな心)を育むための方法等について講演いたしました。中でも、物事をどのように解釈するかという「考え方」に力点を置き、参加者の先生方ご自身の思考パターンを振り返りや、思考のワナから抜け出すためのヒントなどをお伝えしました。また、先生方は、スクールカウンセラーとしてのエピソードに、熱心に耳を傾けてくださりました。

私たちは両名とも「物事に対する考え方(解釈の仕方)」がその後の感情や行動に影響するということや、比較的手軽に取り組め体感しやすい「身体から心へのアプローチ方法」を取り上げ、一貫性のある内容になったのではないかと振り返りをしたのですが、何かひとつでもふたつでも、学校の先生方や生徒の皆さんのお役に立つことがあればと願っております。

今回のキャラバン隊は若手とベテランの組み合わせ、神庭=「健康心理学」、徳田=「臨床心理学」と二つの専門領域のコラボレーションでした。バックアップしてくださった先生方のおかげで、お互いの強みが発揮できて良い研修になったと思います。
皆様本当に、ありがとうございました。

徳田仁子・神庭直子(2017年10月3日)

※「心のキャラバン隊」派遣のご依頼は随時受付中です。心理学科へお問い合わせください。

★こちらもご覧ください!
こころのキャラバン隊活動初日!(2017年1月18日)
こころのキャラバン隊第2回活動報告(太平洋学園高等学校にて) (2017年5月19日)
こころのキャラバン隊第3回活動報告(高知市立小高坂小学校にて) (2017年8月7日)