2020年からのコロナ禍では、子どもの発達に対してネガティブな影響を与えた、特に言語発達に影響を与えたことが報告されています。心理学科教員の大谷らが2024年に発表した論文においても1歳6か月から2歳の子どもの言語面の発達指数がコロナ前と比べて低下していることが明らかにされていました。
本研究では、18-24か月時の調査に参加した子どもたちのその後の発達経過を確認するため、子どもたちが生後36-42か月になった時点で再度発達調査を実施しました。その結果、36-42か月時においては言語面の発達指数がコロナ前の子どもと比しても差がない程度まで改善していることが明らかとなりました(図1)。
本研究のデータからは、この言語面の発達状態の改善が、コロナの社会規制が解除されたことによるものなのか、それとも子どもが保育園に入園し集団活動の機会が確保されたことなど、他の諸要因によるものなのかは明らかにはできていません。一方で、コロナ禍を経験した子どもたちの発達経過について約3年間に渡って確認できたことは、コロナ禍が子どもの発達に及ぼした影響について検証する上で有用な知見となると考えられます。
京都光華大学 健康科学部 心理学科
教授 大谷 多加志
【掲載論文(英文)】
Otani T, Kato M, Haraguchi H, Goma H (2026) Effect of the COVID-19 pandemic on child development: comparing pre- and post-pandemic developmental process levels. Frontiers in Psychology, 17, doi: 10.3389/fpsyg.2026.170338
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