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ベルの物語

ベルの冒険(その8)

部屋の中にいたのは、絵を描く先生でした。

ベルは、知っている人の顔が見られて、ほっとしました。

先生は ベルに、今大学が 長いお休みになっていること、学生さんたちは、みんな 大学に来られる日を 楽しみに待っていることを 話してくれました。

ベルは、その話を聞いて、また ほっとしました。

ベルが 落ち着いたのを見て、先生は「あれれ、ベルちゃん。マスクが破れているよ」 と教えてくれました。

ベルは、もしかしたら あの時に破れちゃったのかな と思いました。

でも、先生には そのことを ひみつにしておくことにしました。

先生は、隣の部屋に行くと、大きな袋をもって 戻ってきました。

袋の中には、いろいろな布が 入っています。

ベルは、それを見ただけで、なんだかわくわくしてきました。

先生は、袋の中から 布を一枚 取り出しました。

青のようにも、緑のようにも見える 不思議な色の布でした。

そして、その布を 先生は、ぱたぱたと 折りたたんでいきました。

あっという間に、ベルの新しいマスクが できあがりました。

                    (続く)